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放課後の教室で弾き飛ばしても机の上から絶対に落ちない五円玉を発見

この記事の所要時間: 312

もう忘れてしまいたいけど、小学校の時のオカルト話。

十一月近かったんで、陽が落ちるのも早かった。

五時くらいには、もう辺りは薄暗かった。

俺は、友達三人と図書室で本読んでたんだが、先生に帰るよう促された。

ランドセルを背負い、帰ろうと廊下を歩いていた時、四~五人の女の子とすれ違った。

俺の好きな子がその中に見える。

俺はふと、三人の友達に「他のクラス入ってみねぇ?」と声をかけた。

目的は、その好きな子のクラスに入りたいというものだったが、友達にはそれは言わず、「ちょっとした探検に云々かんたら」と誘った。

その頃は、他のクラスに入るのをちょっとためらう傾向があったためだ。

 

友達は結構乗り気で
「二組から順番に入ってみよう!」
と、はしゃいだ。

俺の好きな子は五組だったため、ちょっと時間かかるなぁと思いつつ、二組から順番に回っていった。

先生は職員室に数名残っていたが、見回りには来なかった。

俺達は、他の教室に侵入すると机の中身を調べたり、ロッカーに置き忘れた物を違うロッカーに入れ替えたりして悪戯していた。

そして、もう外が暗くなってからようやく五組にまで辿り着いた。

その頃には、友達にも飽きがきていて、なぁなぁに五組に入る。

俺は、好きな子の教室に入るというだけで何か特別な気持ちになっていたと思う。机の中を見るという事もしなかった。

と、その時、机の上に手をついていた俺の指に何か当たった。

 

五円玉だった。

「お金だ」
という俺の言葉に、教室をウロウロしていた友達も寄って来る。

少額なお金とはいえ、それを持って学校に来る生徒などいなかった時代だ。

皆、何でだろうという顔をしながら、その五円玉を机の上で弾いたりしていた。

その時、友達がある事に気付く。

五円玉を机から弾き出そうと指で弾いても落ちないのだ。磁石でも入ってるかのように机の縁でゆっくりと止まる。

面白くなって、俺達は指を乗せて強引に机の外に持っていこうとした。

それでも落ちない。

夢中になり始めていたその時だった。

力を入れた訳でもないのに、五円玉が指を乗せたままスーッと机の中心に移動した。

それを友達に話すと
「嘘だろう」
と友達も試す。

だが、その友達でも同じ事が起きた。

この時、怖いという感覚は無く、ただただ不思議だった。

 

指を乗せた五円玉は、その後グルグルと机の中心辺りを動き始めた。

さすがに外が真っ暗になっていたので、友達が帰ろうと言い出した。

皆もそれに同意し、帰る事に。

最後に、俺はその磁石のように動く五円玉の正体が知りたくなった。

五円玉自体は持つ事が出来る。

とすれば秘密は机の裏か、中だろうと考えた。

俺は机の中に手を入れた。

中には紙が一枚入っていた。それを出してみる俺。

俺には、それが何なのか判らなかった。

だが友達の内、二人はそれが何なのか知っていた。

 

「コックリさんだ!!」

二人は全部理解したようで、すぐさま駆け出した。俺も他の一人も駆け出した。

学校から出た俺は、その二人の友達にコックリさんというものの内容を聞いて初めて怖くなった。

恐らく、あの好きな子達もコックリさんをやっていたのだろうと推測出来た。

そして、それをちゃんと終わらせずに帰ってしまったために、まだその力が五円玉か紙に残っていたのではないかとも。

俺が中学に上がるまでに心霊体験自体は無かった。

だが、一緒に五円玉に触れた友達は一度、俺は二度、触れた方の右腕を骨折した。

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