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幽霊見たさに青春十八切符を使って富士の樹海に向かった大馬鹿者

 2015.11.03     恐怖体験談     コメントを書く     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 443

自分、卒業旅行で富士の樹海に行った大馬鹿者です。

わざわざ九州から青春十八切符使って普通列車を乗り継いで…。

とにかく、幽霊を見たいという目的で友人と2人で二日掛けてのんびりな旅で、3日目の昼ぐらいにようやく青木ヶ原樹海ってバス停に辿り着いたんです。

その時点ですっごいヘトヘトだったため、バス停の目の前の民宿に入ったら、
「何しにきたの?」
と宿の主っぽいおばちゃんが睨んできます。

 

あーなんか勘違いされてるなと思い
「富士山見るついでに樹海見に来ましたー。泊まるとこ探してるんですー。」
と適当言って、出来うる限り爽やかに喋ってたらだんだん対応が優しくなって、最終的には素泊まり料金なのに飯まで出してくれることに。

でも、よく考えたら素敵な応対とか、樹海に近すぎる宿の場所とか、そのおばちゃんが、「用事があるときは私は『離れ』にいるからー。」とか言ってたこととか。

考えりゃーヤバイ宿って事に気付きそうなのに、その時は疲れきってて頭が回らなかったのか。

「いい所だなぁ。」
とか思ってしまった。

んで、この3日間ろくに寝ていなかったため、友人は物凄い鼾をかいてすぐに爆睡。

 

1人で昼の樹海散策に行ったところ、予想外に美しい樹海の風景に圧倒されました。

「怖い所」という認識を失って順路を離れて適当に歩いてたら、案の定迷子に。この時はちょっと頭がおかしかったのかも知れません。

かの有名な樹海に迷ったのに、携帯のアンテナも立ってるしなんとかなるだろ、と適当に歩いていたら、妙に生々しく木からロープが垂れ下がっているじゃないですか。

嬉々として木に登り、すり傷などを作りつつ、何とかしてそれを手に入れたとき、
「自殺者は見つかりにくいところで死ぬ傾向がある」
と、どっかで見たことを思い出し急にパニックに。

必死で走り回って出口を探していると
「ゴォーン」
という車の音が!

そっちに向かって行くと道路発見。なんとか事なきを得ました。

 

その後は宿に帰り、ちょっと寝てご飯食べて風呂入ってテレビ見て、深夜0時に樹海行こう!って話になってたんですが、10時くらいに急におばちゃんが来て
「夜、お出かけになりますか?」
とたずねてきたので

『やばい、樹海行くとかいったら怒られるのかな?』
と思いつつも、

「せっかくなので樹海を探索してみようかと…」
と恐る恐る本当のことを言った所、

意外に
「そうですか。では、鍵空けときますね。」
と容認姿勢。

この謎の訪問に友人と二人で首をかしげながらも、深夜12時になったので意気揚々と樹海へ。

 

ところが、昼間とは打って変わって重過ぎる樹海の雰囲気にビビり、テンションは直滑降。

言葉少なに順路を歩いて、何事もなく出口に到着。

その時点で、当初予定していた「樹海で怪談百物語」企画は完全に中止が決定していました。

でも、樹海に来て何もないのはつまらないと思いつつも、あまりに重苦しい樹海に戻る気がせず、結局一般の車道を陽気な歌でも唄いながら帰ることにしました。

と、ここで急に
「オレが急に歌を中断して無言でダッシュしたら…」
という変なドッキリを思いつきすぐさま実行。

「なに?どうしたん?」
と不安げに友人もダッシュでついてきました。

 

何事も無く、宿について
「何があったんだよ!」
という友人の問いに

「実は急にジーンズ引っ張られたんだよ。」
と適当な嘘をつくと、

「えっ!マジで!?どこどこ?」
としっかり騙されてくれたので、

「膝の裏んとこ。」
とまた適当な事を言うと、

「あっ。ホントだ…手形がある。あ、あとなんかポケットに入ってんよ。」
と昼の間に拾ったロープとジーンズを渡され、

「手形?」
と訝しがりつつ膝の裏を見てみると、そこにはハッキリと小さな白い手形がついていました。

自分はあまりのことに声が出ず、頭の中が真っ白になりました。

恐怖で声が震えそうになりつつも、何とか友人に「今日はもう寝よう・・・。」と言って不気味なジーンズとロープを投げ出し、布団に包まりました。

 

その後、眠れないままどれくらい経ったのか判りませんが、自分達以外には泊まり客がいないはずなのに、階段を上り下りする音が聞こえはじめました。

次に、風でガタガタいっていた窓が等間隔で
「ドンドンドン」
と鳴りはじめました。

さらに、どこからか話してあっているような声が聞こえてきました。

極め付けに、すぐ隣、友人の寝ているあたりから
「ガリガリガリ。ガリガリガリ。ガリガリガリ。」
という音が聞こえてきました。

それまで何が何でも布団から出ない!と思っていたのに、布団からちょっと顔出すくらいなら…と何故かちょっとだけ友人の方を覗ってしまいました。

友人は目を見開いてこちらを見据えながら、右手(両手だったかもしれない)でガリガリと畳を削っていました。

 

幸いなことに、それを見た時点で意識を失ったようで、気付いたときにはもう朝でした。

友人は何事もなかったかのように起きてテレビを見ていました。

そのあまりにも普通な感じから、やっぱ昨晩のは夢だったのかな…。

などと考えていたら、友人の枕の上の方、右手で畳を引っかいていた先に首吊りに使われたと推測される縄と、手形のついたジーンズが畳んでありました。

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