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本家の古い家屋を改築したことで生じた奇々怪々

 2015.11.05     恐怖体験談     コメントを書く     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 21

実家は兵庫のド田舎。

地区の八割が一族で、うちは本家らしい。

その家で、おそらく今も継続中の話。

 

10年前、築80年の家を改築した。

詳しくは知らないが、建築士が言うには何か妙な構造の家だったらしい。

新しい家が完成して以来、色々変な事がおき始めた。

低い鐘の音、屋根と家の周囲を歩き回る音、聞こえるのは決まって深夜。

近所では、やたら生き物が死ぬようになった。家畜、飼い犬、鹿や兎など。

なぜか飼い猫は死ななかった。ただ、問題になる程たくさんいた野良猫は一匹も見かけなくなった。

それでも当時はまあこんなこともあるだろう、くらいにしか思っていなかった。

ただ、受験生だった俺は元々神経質な性格だったのもあり、深夜の足音が気になっていた。

 

 

たしか入試前日の晩、いつもは離れの屋根から聞こえる足音が、その日は俺のいる母屋二階の窓の外から聞こえた。

少し躊躇したが、どうせ野生の猿か何かだろうと思い、窓を開けて音が近づいてくる方向を見た。

思いの他近い位置、2メートルほど離れた鬼瓦の近くにそいつは居た。

見た目はでかい猿。

動物園で見たことのあるマンドリルの印象に近い。

 

だが、頭部が変だ。

禿げあがり、所々白く固そうな皮膚が月明かりに光って見える。

何より顔が紫色だった。

猿には見えない顔つき。目が落ち窪み、犬みたいに鼻が突き出していた。

 

そいつを見ていたのはものの数秒だったと思う。

こちらには目もくれず、もと来た方向に四つん這いで帰っていった。

その晩、それからどう過ごしたかは覚えてない。もっとも、翌日は普通に試験会場に向かったが。

 

 

今は遠く離れた場所に住んでいるため、未だ足音が聞こえていることしかわからない。

ただ親父が言うには、家を建て替える際、中庭にあった祠を裏庭に移し、古井戸を塞いだそうだ。

因果関係はわからんが、祝詞あげに来た神社の神主はいい顔しなかったらしい。

 

現在、かつてはそこそこ仲良くやっていた一族は墓地公園の利権で不仲になり、家を設計した建築士は四年前に蒸発した。

以上、オチも何も無いけど、体験したことを喋らせてもらいました。

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