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不幸や穢れを捨てる忌み地「ごうち」

 2015.11.10     都市伝説・ネタ     5件     Loadingお気に入りに追加
忌み地
この記事の所要時間: 224

ある新興住宅地で起こった出来事です。

そこはバブル期初期に計画が出来て、既存の鉄道路線に新駅を作り、広大な農地を住宅地へと造りかえて、駅の近辺には高層マンションやショッピングモールなどが出来るはずでした。

しかし、そのうちバブルもはじけてしまい、新駅を中心に住宅こそそれなりに造られたものの、高層マンションやショッピングモールなどは建設が中止になってしまったのです。

そのため、住宅地と住宅地の間に農地や空き地が所々に見られる、ちぐはぐな街となってしまいました。

 

登場人物

俺=語り手。アキバから泣きつかれて諸々同行。オカルト好き

アキバ=不動産業を営む社長。今回の相談者(俺と旧知の仲)

オオツカ=俺の知人。“自称”霊能者

ウエノ=オオツカの知人。50代の女性

カンダ=“ごうち”の地主。還暦を過ぎたばかり

カンダ婆=カンダの母親。80歳を超える老婆

オオサキ=ウエノの知人。30代位の男性

シブヤ=70歳位の男性。新Q地区の古くからの住人

 

小学校以来の仲で、今は不動産業を営んでいるやつがいるんだけど、仮にそいつをアキバ(アキバ氏)としておく。

そして、そいつに飲みに誘われたとき、その席で言われた。

「うちで分譲した新Q地区の区画なんだけど、そこの建売買った人やその家族が相次いで死んでるんだよね。数日前にも一人死んだ」

新Q地区とは、この住宅地がある場所で、Q町の新街区だからこう呼んでいる。

どんなような死に方をしているかと言えば、アキバいわく、

 

「分譲が全部終わって一年かそのくらいは何ともなかったんだけど、それから事故死、病死で2人が立て続けに死んだ。

それからさらにひと月ほどして、4人まとめて自動車事故で一家全滅。まあ、このくらいなら偶然とも取れなくはないんだけど、

その後も三月足らずの間に更に2人が事故や病気で死んでいる。病死の中にはそれなりの年齢の人もいたけど、異常だろ?」

 

約30軒のうち、半分近くがわずか半年足らずの間に葬式を出しているという。確かに異常。

「今では、何かの祟りじゃないかと、その区画の人は全員といってもいいくらい怯えている。クレームも多くなってきてね。
で、何やら怪しげな話が好きなお前に相談しようと思ったわけだ」

確かに俺は怖い話は好きだけど、霊が分かるわけじゃないし、ましてやお祓いや除霊の類はできない。

でも興味があったから、一応一通りのことは聞いてみた。

 

「その分譲地に、何か曰くはなかったのか?」

「詳しくは分からないが、無かったと思う」

「地鎮祭はやったのか?」

「もちろんやった」

「そのとき、神主は何も言わなかったのか?」

「その場にいなかったので分からない」

「死亡が相次いでいるのは、そこの区画だけなのか」

「その通り」

「前の地主は、何も言っていなかったのか」

「俺は、特に何も聞いていない」

「亡くなった人の共通性は?」

「今は分からない」

「おまえの親父さんが、亡くなったのは偶然か?」

「それは全く分からない」

 

アキバの親父さんは、1年ちょっと前に癌で亡くなっている。まだ60歳前で、現代なら十分若死の部類に入るだろう。

その区画を分譲したのは、まだ親父さんが社長をやっているときで、分譲が終わってから程なくして亡くなった。

それまでは普通だったが、ある日突然立てなくなり、病院に行ったところ頭に大きな腫瘍が発見され、その後三月と持たずに亡くなってしまった。

既に癌が体中に広がっていたのだという。もちろん、俺も葬式には参列している。

その後、親父さんの後を継いだのが彼であるが、その区画を分譲しているときは、他の物件を扱っていて、そのときの様子はよく分からないのだそうだ。

 

俺よりも地鎮祭をやった神主に相談したほうがよっぽど頼りになるんじゃないか、と言ったが
「その神主、死んでしまっている」

なんだそりゃ、と思わず突っ込んだが、冷静に考えるとかなり怖い。

「でも神主、かなりの歳だったからな。それで、うちが檀家になっている寺に頼もうかと思ったんだけど、
そこの住職、どうも胡散臭いし、俺とも折が会わなくてね。誰かお祓いできる人知らないか?」

「“自称”霊能者ってやつは俺も知っているんだけど、そいつもかなり胡散臭くてね・・・」

「それでもいい、紹介してくれ」

 

そんなやりとりがあって、“自称”霊能者である人間を紹介することに。

(彼を仮に「オオツカ氏」とします)

 

 

そして数日後、アキバ、俺、オオツカ氏の3人で現地に。

到着して、界隈を一通り歩いたあと、オオツカ氏が言う。

「確かに何か感じます。しかし、何か違うというか、何かおかしいというか・・・」

やっぱり、こいつ怪しいなと思う。

誰だってそのくらいのこと言えるだろ、と心で突っ込みを入れてアキバの顔を見ると、彼も胡散臭いものを見ているような目つきをしている。

「対処できそうですか?」

アキバが恐る恐る聞く。

「うーん・・・」
と首をひねったあと、オオツカ氏は
「無理そうです」
と一言。

まあね、できないのにやった振りをしちゃうよりは良心的かな、と思ったりする。

 

しかし、それからオオツカ氏はある人物を紹介してくれた。

その人物は近くの市に住む50代の女性で、オオツカ氏とは長い付き合いとのことだった。

ただ、その人に会う前にまた死者が出た。

ある家の高校生の息子が、急性アルコール中毒で死んだ。

引越しを検討している一家も少なくないとの噂も出てきた。

 

 

さらに数日後、その女性(ウエノさんとします)を含め、4人で再び現地へ。

件の区画を歩いたあと、
「近くの土地も見てみましょう」
と区画から外へ足を向ける。

あいにくの小雨模様だったが、傘もささずに早足で歩きだした。後を追う。

ウエノさんは隣の区画を回ったあと、今度は反対に向かった。

そこにはとても小さな公園があり、その向こうは荒地となっている。

さらにその荒地に隣接して、また別の区画があった。

 

荒地の前まできて、ウエノさんは足を止めた。

「ここみたいだね」

「ここ、ですか?」

アキバが怪訝な顔で聞く。

「そうよ。ここがおかしい。あなたも何か感じる?」

振られたオオツカ氏も
「確かに感じますね」
と呟く。

相変わらず胡散臭い感じではあったが。
「しかし、ここが原因ならば、あそこの区画より、ここにすぐ隣接している場所のほうに影響が出るのではないですか?」
と俺が聞く。

「まあ、そうなんですが。そこは私もおかしいと思ってます。調べる必要がありそうですね」

「この土地の持ち主はわかりますか?」

ウエノさんがアキバに聞く。

「調べれば分かるとは思いますが」

「至急調べて、地主を見つけてください」

「分かりました。で、不躾ですが、対処はできますでしょうか?」

「まずは、ここの因果関係が分からないと何とも言えませんね。それを知るためにも地主さんに話が聞きたいのです」

 

職業柄、土地の所有者を探すのは不動産屋にとってはお手の物。

その日のうちに地主を割り出したが、その地主、今は隣県に住んでいるという。

さっそくアポをとってみたところ、日曜日なら会えそうだとのこと。

 

 

早速、日曜日に地主宅を伺った。

地主は、還暦を過ぎたばかりの男性であった。(地主をカンダ氏とします)

もっとも、俺は仕事のため行けず、ウエノさんとアキバの2人で行った。

後から聞いたことは、こんなことだった。

 

簡単な挨拶の後、ウエノさんが用件を切り出す。

「新Q地区に、カンダさんが所有している土地についてのことなんですが」

「はあ」

「それで、あの土地についてご存知のことを教えて欲しいのです」

「いや、私はただ土地を持っているだけですが」

最初、カンダ氏は不信感、敵対心がありありだったという。

もっとも、見ず知らずの人間が尋ねてきて、いきなり土地のことを聞けば無理はないのかもしれない。

さらに少しやりとりがあったあと、ウエノさんが努めて穏やかに言った。

 

「私どもは、カンダさんに金銭的なことを含めて何か要求したり、責任を追及する気はありません。

ただ、俄かには信じられないかもしれませんが、あの土地が原因で人の命が奪われている可能性があります。

ですから、何でもいいので昔からの謂れを知っていたら教えて欲しいのです。

決して、それを悪用したり、むやみに人に漏らしたりはしないとお約束しますので。どうかお願いします」

 

そのとき、ひとりの老婆が部屋に入ってきた。

カンダ氏のお袋さんである。80歳を優に超えてはいるが、しっかりした人である。

「その子(カンダ氏のこと)はあまり知らないから、私がお話しましょう」

「是非お願いします」

「あそこは忌み地なんですよ」

カンダ婆さんはそう話し始めた。

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コメント

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2015/11/25(水) 10:27:21 ID:AyNTE1NzI

    神奈川県川崎市にある、某区画だわ…。
    オレが10年前に住み始める時に不動産屋にもう過ぎた事だからと説明された事と全く一緒…。
    住み始めて身内の不幸が多発したから、すぐに手放したけど。

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2015/11/25(水) 12:27:37 ID:A0MTY2Mzk

    え、これ事実なの⁉︎

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2015/11/25(水) 13:22:12 ID:AyNTE1NzI

    不動産屋に直接聞いたから事実だと思う。
    不動産屋は最初はイヤな顔したけど、こちらも身内に被害が出たから、詰め寄ったら吐いたよ。
    戸建の相場からしたら、半額以下だったから怪しいと思ったけど、まさかなって。
    不動産屋はその後も、物件売り続けてたけどw

      • 名前: 怖い名無しさん
      • 投稿日:2016/03/26(土) 11:57:51 ID:A3Mzg0MTE

      もう見てないかもしれないけど、AyNTE1Nzlの話が本当ならまただ完全に解決してないって事??∑(゚Д゚;)))

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/02/13(土) 23:14:23 ID:QwNTgzOTI

    信じ難いが、相場より安い戸建てばかりの区画とかは不動産屋に聞いたりしたほうがいいのは確かなのか。。

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