2ちゃんねるやネットの怖い話・恐怖体験談や都市伝説などをまとめた背筋凍りつく系の恐怖読み物サイト。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

痴呆症によって自分が怪人二十面相だと思い込んだ爺さんに付き合ったワイは小林少年

 2015.11.30     都市伝説・ネタ     1件     Loadingお気に入りに追加
怪人二十面相
この記事の所要時間: 534

俺の爺さんは十年ぐらい前に、痴呆症(今で言う認知症)ってヤツになったんだが、最初は物忘れ程度だったものの、そのうち明らかに言動がおかしくなってきた。

で、時々“自分は別の人間だと思い込んでしまう”症状が出始めた。

その“別の人間”ってのが、なんとあの江戸川乱歩の「怪人二十面相」だった。

爺さんは昔どっかの劇団に入ってて、二十面相の役を演じた事があったらしいが、医者が言うにはどうもその頃のイメージが強く出てしまった結果という話だった。

しかも爺さんは、親父=明智小五郎、俺=小林少年だと完全に思い込んで、何かにつけ俺と親父を相手に困ったイタズラを仕掛けるようになってしまった。

 

初めの頃は、俺を便所に閉じ込めて
「ははは、どうだね小林君」
とか言ってみたり、親父の腕時計をコッソリくすねて冷凍庫の中に隠しておいたり程度の話だったんで、

まぁ困るっちゃ困るけど、俺も親父も爺さんを責めたりしないで適当にあしらってた。

いつも二十面相状態ってわけでもなかったし、また始まった~みたいな感じで。

でも、そうやって調子に乗らせてたのが今思えば良くなかったのかもしれない。

しばらくして、事件が起きた。

 

 

その頃は、もう朝のウンコ中に便所に閉じ込められる事は日常茶飯事だった。

だから、いつものように
「参った二十面相!」
って呼びかければ、開けてくれるはずだった。

しかし、その日は何度呼びかけても反応がなかった。

通常、ドアを爺さんが押さえて閉じ込められてたんで、思いっきり蹴る事もできず、俺はただ大声で
「参った!もう降参だよ!」
と叫び続けるだけだった。

すると、外からゴソゴソと音がして、やっとドアが開いたと思ったら親父だった。

ドアの前に、脚立が突っ張り棒みたいに仕掛けてあったそうだ。

親父は、その日に着て行くスーツが見当たらなくなったと方々探し回っていた。

そこへ突然、お袋の悲鳴が。
「キャー!泥棒ー!」

 

急いで台所へ駆け付けてみると、窓に男の足がぶら下がって見えたと言う。

どうやら、屋根の上に誰かが登って行った途中を目撃したようだった。

俺と親父は、その瞬間ピンと来た。

「まさか、爺ちゃんじゃねーか?」

慌てて裏口へ出てみると、案の定それは屋根に登ろうとしている爺さんだった。

なぜか、親父のスーツを着ている。

おそらく、親父に変装しているつもりなのだろう。

何か風呂敷包みを小脇に抱え、1階屋根から2階屋根へとさらに登ろうとしている。

 

俺達はもう青くなって、急いで2階へ駆け登り、部屋から屋根へと出てみた。

しかし、その時点でもうすでに爺さんは2階の屋根の上に登り切ってしまっていた。

焦る俺達を尻目に、爺さんはヨタヨタと立ち上がり、何か言い始めた。

「わはは、明智君に小林君、今頃気付いても遅いよ、これは確かに頂いたからな」

そう言った瞬間、爺さんの足がズルッと滑り、そのまま俺達の方へ転がって来た。

 

ウワッ!と思ったがもう遅い。

爺さんは、俺達を巻き込んで1階の屋根の上に落下。

そのまま3人で屋根を転がり、その勢いで親父が弾き飛ばされた。

俺は何とか爺さんを食い止めようと思ったが、意外に勢いが強くて回転が止まらない。

アッと言う間に屋根の縁まで転がり、とうとう下に何もなくなってしまった。

俺はその瞬間
「死ぬ!」
ってマジで思った。

だが、同時に爺さんを守ろうとも考えた。

結果、俺は爺さんを抱くような形のまま、爺さんもろとも地面に落下。

爺さんは軽いかすり傷程度で済んだが、俺は腕を強く打ち骨を折るハメになった。

 

その後わかった事だが、爺さんが屋根の上で
「確かに頂いた」
と豪語していたのは、床の間に置いてあった北海道土産の木彫りの熊だった。

爺さんはその事件の衝撃のせいか、以来完全に二十面相と化してしまった。

言動もますますヤバく、また騒動起こされたらたまったもんじゃないって考えもあり、さらに爺さん自体にガンが発覚したので、それから入院生活を送る事になった。

入院後の爺さんは、見る見る内に弱っていった。

だが、二十面相のプライドなのか、見舞いに行くといつも大げさな口ぶりだった。

それから3ヵ月の間、俺はいつも小林少年として爺さんと付き合うようにした。

 

 

ある晩、容態が悪化したと連絡を受け、夜中に家族3人で病院へ駆け付けた。

爺さんは呼吸器のような物を付けられ、すでに意識朦朧とした状態だった。

俺が
「爺ちゃん!爺ちゃん!」
といくら呼びかけても、何の反応もなかった。

もうダメなんだ・・・と思った。

すると親父が何を思ったか、
「おい二十面相!情けないぞッ!」
と叫んだ。

俺はともかく、親父は普段のらない人だったんで、ちょっとビックリした。

親父は泣きながら
「明智小五郎の勝ちでいいのかッ!いいのかッ!」
と叫ぶ。

俺もボロボロと涙を流しながら
「にじゅうめんそぉーーー!」
と一緒に叫んだ。

爺さんは意識を取り戻さないまま、それから30分後くらいに逝ってしまった。

だが、最後の最後で俺の頬を軽く撫でてくれた。

「明智のような名探偵になれよ、小林君!」
とでも言っているように思えた。

 

爺さんが亡くなってから、今まで霊感の無かった俺が幽霊を見るようになった。

ある時は若い男、ある時は年増女。

最初は気付かないが、何となくカンでわかる。

すると、霊はニヤッと笑って消えていく。

「よく気付いたね」
とでも言うかのように。

さすが、変装の名人。怪人二十面相は、懲りずにあの世で張り切ってるようだ。

画像出典元:i.ytimg.com

怪人二十面相とは?

怪人二十面相(かいじんにじゅうめんそう)は、江戸川乱歩の創作した架空の大怪盗。

1936年(昭和11年)に『怪人二十面相』で初登場し、乱歩作品では1962年(昭和37年)まで、おもに少年少女向け探偵小説『少年探偵シリーズ』に登場した。

またの名を「怪人四十面相」。

日本人で、本名は遠藤平吉(えんどう へいきち)。

出典元:ja.wikipedia.org

この記事が気に入ったら
いいね!してね♪

怖いコピペの最新情報をお届け致します!
 閲覧回数:369 PV
 評価:12345 5.00 (1 件の評価)
Loading...Loading...
 カテゴリ:都市伝説・ネタ
 タグ: , 
 PR:怖い動画 - 心臓が弱い方も安心の完全無料

関連記事

ピックアップ

他サイトの更新情報

コメント

    • 名前: 怖い名無しさん@
    • 投稿日:2016/04/03(日) 13:49:10 ID:A0MDUwMzI

    なんかほっこりした

  1. この記事へのトラックバックはありません。

検索

アーカイブ

2016年12月
« 11月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

怖いコピペSNS