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引越し先の押入れにあった電話を使ったキャバ嬢の怖い話

この記事の所要時間: 625

キャバクラでバイトしてるHちゃんに聞いた怖い話です。

引っ越してきた時、押入れの中に電話が置いてあったそうなんです。

めったに使わなくなってる普通の電話。

携帯があれば、正直要らないのですが。

ま、捨てるのも面倒だし、自分が持ってきた電話に比べて機種も新しい様なので、大家さんには内緒で使わせてもらう事にしたそうです。

 

 

ある日のこと。

帰宅したHちゃんは、宅配業者の
「不在でしたから持ち帰ります」
との通知を見つけました。

それは通販で購入したDVDで、来るのを楽しみにしていた物だったので、早速宅配業者へ電話をしました。

業者によると
「代金引換なので、伺う前にお電話したのですが、ずっと話中だったんですよね」
との事でした。

Hちゃんは、誰にでも携帯電話の番号を教えるのがイヤだったので、通販の時には自宅の電話番号を連絡先に指定していたのです。

留守番電話の設定、間違えたのかな?と思い、一応再度設定をし直しておきました。

 

日曜日に部屋の掃除をしていると、実家のお母さんから携帯に連絡が入りました。

他愛もない話をしていると、お母さんは
「そういえば、昨日部屋に電話したんだけど、ずっと話中だったね」
と言いました。

何回かかけ直したのですが、2時間近く話中でつながらなかったと言います。

別に急ぎじゃなかったので今日、携帯にかけてきたのだそうです。

「昨夜は友達と食事をしていたから、その時間には部屋に居なかった」
と言うと

「あら?そう?」
という事で、話はお終いになりました。

 

お店で最近常連になったUさんは、家電メーカーに勤務しているそうなので、自宅の電話は留守電にしても設定が上手くいかなくて困るという話をしました。

「なにが原因なのかな?分かる?」
と世間話のノリで言ったのです。

豪快で明るいタイプのUさんは
「お前は本当にバカだな!」
と爆笑しています。

「話中になってるんだろ?お前はバカだから受話器を外してるに決まってるじゃん」
と言います。

 

Uさんは、通りかかったボーイさんにもその話をして、二人で笑っています。

「Hちゃんならやりかねないね」
とボーイさんにも言われてしまったので、少々ムッとしたHちゃんはその場で携帯から自宅に電話してみました。

聞いていると5回ほどコールが有った後、留守番電話のメッセージが聞こえて来ました。

ちょっと安心して
「ほら、どう?」

携帯をUさんに渡すと、ニヤニヤしながらUさんは携帯を耳に当てていましたが、

突然
「えっ?」
と言って携帯を耳から離しました。

じっと携帯を見つめてから、もう一度耳に当てました。

 

しばらくして、Uさんは携帯をHちゃんに返しました。

「切られた…」
とだけ、Uさんが言いました。

「彼氏でも家に居るの?」
と言います。

Hちゃんは、そんな人は居ないし、第一部屋に今誰も居るわけが無い、と言いました。

「確かに留守電のメッセージは聞いた。だけどその後、誰かが電話に出て来て直ぐに電話を切った」
とUさんは言います。

Hちゃんが聞くと、(プー・プー・プー…)と音がしていました。

 

泥棒かも?と恐ろしくなったHちゃんは、携帯のリダイヤル番号を見ました。

間違い電話などでは有りません。しっかりと、自宅の電話番号になっています。

警察に通報しようかとも思いましたが、何かの間違いだった場合の事を考えたHちゃんは、

自宅は店から自転車でも20分の距離だから・・と言って、Uさんとボーイさんに一緒に部屋まで言って欲しいと頼んだのです。

店の前でタクシーを拾い、5分ほどで3人はHちゃんのアパートに着きました。

 

部屋は2階だったので、Uさんの提案でUさんとボーイさんがドアの前に行き、下の通りでHちゃんがもう一度電話してみる事になりました。

男二人でドアを外から押さえておけば、中から不審者が出ようとしても安全だと言うのです。

準備が整い、Hちゃんが部屋へ電話をかけました。

 

さっきと同じで5回のコールの後、留守電のメッセージが聞こえました。

『ただ今、留守にしております。ピーという発信音の…』
という所で

いきなり
「オアアアァー!」
という男の物凄い絶叫が聞こえて、電話は切れました。

 

部屋の前に行き、Uさん達に説明すると、確かに中で電話は鳴っていたが、そんな悲鳴なんか聞こえなかったと言います。

5回鳴って切れた、と言うのです。

そこで、Uさんが携帯を受け取って、リダイヤルしました。

すると、話中になっています。

「何で、話中になるんだろう?」

さっきは、確かに中で電話が鳴っていたのに。

 

Uさんを先頭に、2人の男性は部屋へ入りました。

Hちゃんは、恐くて後ろに隠れていたそうです。

「あれ?」
と言って、Uさんが部屋から出てきました。

手招きをします。

見ると、床の上に電話は有るのですが、ひっくり返っているのです。

電話以外に部屋の中は何も変わった様子は無く、当然全ての窓にもカギは掛かったままです。

ボーイさんが
「ひっくり返ってたから話中だったんだろう」
と言いましたが、

Uさんは恐い顔をして
「いや。さっきは確かに電話が鳴ってた。この状態では絶対に掛かる訳がない」
と言って、もう一度その場で携帯から電話をかけてみたそうです。

案の定、話中のままでした。

結局その晩、Hちゃんは友達の家に泊まって、Uさんが電話を持ち帰る事になりました。

 

「メーカーから連絡が有ったぞ」
と言って、Uさんがお店に来たのは2週間経った日でした。

別に壊れてはおらず、自然に話中になるような事も無かったけど、と前置きしてから

「ただな、留守録用のテープはお前が取り替えてたんだろうけどな」
と言いました。

Uさんによれば、電話機内蔵の留守録機能があってその中身を再生したら、何か借金取立ての様な催促の通話が限度一杯に録音されていたそうです。

結構シビアな取立ての様だったと言います。

その手の機能には疎いHちゃんは当然知りませんでした。

 

「それとね、お前が聞いたのってコレじゃないか?」
と言って、カセットプレーヤーを出したのです。

何でもイタズラ電話に対処する為に、ボタンを押すと相手に何種類かのメッセージや音声を聞かせる機能が付いているのだそうです。

それを再生してくれると言うのですが、気持ちが悪いので止めて、と断ると

「大丈夫だから」
と言って、Uさんは再生したのです。

 

物凄い騒音がします。

地下鉄の轟音の様な感じです。グワーン!って音です。

その他にも、キーンとかピーーとかの高音のノイズが有りました。

イタズラ電話がかかって来たら、ボタン一つでこの手の音を相手に聞かせるのだそうです。

Hちゃんは
「でも、何でそんな機能がひとりでに働いたか分からないし」
と言います。

 

因みに、前の住人に大家さんから聞いてもらっても、電話の持ち主ではなかったそうです。

電話は、Uさんに頼んでメーカーで処分してもらったそうです。

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