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国道沿いのボロいラブホテルにあるポスターの下に古くなった御札が貼ってあった部屋で起きた怪異

 2015.12.28     恐怖体験談     コメントを書く     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 437

これは、国道沿いでのラブホテルに於いての話である。

「ここでいっか」から、それは始まった。

まずこのホテル、周りに建物がなく、裏側は山のような場所。

 

二階建てでアパートのような佇まいで、店員がいない無人のホテル。

支払いは機械にお金を入れて清算し、ドアが開くシステム。

お世辞にもキレイとは言えない。というか、ハッキリ言いたい。古くてボロくて汚い。

では、本題に入ります…。

 

 

彼女とドライブを楽しんで、そろそろ泊まる場所を探している時、それは目に入った。

俺は早く休みたかったので、ついつい出てしまったあの言葉。

「ここでいっか」

車を停め、寒いこともあり、足早に部屋へと駆け込んだ。

 

俺は初めて泊まる場所はチェックもあるが、興味が沸き部屋を見回す。

トイレ、風呂場、ベッド。

そんな中、壁に時代遅れのポスターが貼ってあるのに気づき、彼女がトイレに入ってるその隙に壁とポスターの間を覗き込んだ。

 

俺は肩を落とした。かなり古くなった御札を見つけてしまったのだ。

仕方ない、彼女には黙っておき、我慢しようと覚悟を決めた。

 

そして、疲れをとろうと湯船に溜めていたお湯の量を見に行くため、風呂場に向かった。

そこでまず異変が起きる。

閉まっていたはずの窓が開いているのだ。

 

それだけではない。

窓に目をやったその瞬間、外にあった「何か」がスッと消えたように感じた。

これで風呂は断念。

 

恐る恐る窓を閉め、彼女に

「壊れてるみたいで、お湯が出ない」

と伝えた。

 

しかし、様子がおかしい。

 

彼女は返事もせず口元に人差し指を当て、

「シーッ」

と言うのだ。

 

しばらく静寂が続く中、それはかすかに聞こえた。

女性の鼻歌のようなかすれた声が…。

そして、徐々に大きくなってはっきり聞こえるようになり、無言のまま二人が向けた視線の先は同じで、ベッドの下だった。

一気に空気が冷たくなった。

想像して頂ければわかると思うが、まさにこれが背筋が凍るというやつだ!

 

俺はとっさに布団を下ろし、隙間に詰め込んだ。

鼻歌は聞こえなくなった。

彼女は気の強い方だが、さすがにこの時ばかりはそうはいかなかったようだ。

もちろん、俺だって冷静でいられるはずがない。

しかし「あの言葉」を言ったのは俺だ。それに、覚悟は決めていた。

 

彼女と話し合い、もし限界がきた時は帰ろうと約束をした。

やがて、ベッドの下から何かが転がる音がしはじめた…。

彼女は不安がり、俺は意を決した。

 

大きく息を吸い込み、布団をどけて覗いた!

すると、こちらに転がってくる筒状の物体。

真っ赤な口紅だ。

 

俺はそれを手に取り、テレビの上に立てた。

「これで平気」と言いながら。

だが、みなさんお察しの通り、ここからが本番です…。

 

 

俺は開き直り、カラオケを提案した。

暗い雰囲気だし、彼女も賛成した。

そして、リモコンを手に取ると同時に、風呂場で物音がした。

彼女は窓のことは知らない。

 

俺は一人で風呂場へ向かった。

そして、勢いよくドアを開けた瞬間、冷たい空気に包まれた。

また窓が開いていて、外には一瞬だけ顔のような輪郭の影が見えた。

俺は恐怖心をかき消すためにも強く窓を閉め、今度は鍵もかけた。

 

そして、彼女の元に戻り

「気のせいだと思う」

と告げ、カラオケを始めた。

 

彼女は震える手で数字を入力すると、送信ボタンを押した。

 

すると、聴いたこともない悲しげな曲が流れ出したので、

「お前なんだよこの曲!」

と、強い口調で俺は彼女に言った。

 

すると、怯えながら彼女は

「違う!私こんなの入れてない!」

と答えた。

 

俺はリモコンを取り上げ、すぐに演奏を中止した。

今度は彼女に数字を言わせ、俺が入力した。

すると、また同じ曲が流れ始めたのだ…。

彼女が泣き出した。

俺は演奏を中止するためボタンを押した。

 

が、演奏が止まらない!

どうやっても止まらない!

 

俺は荷物をまとめて、彼女の腕を掴んで

「すぐ帰るぞ」

と言い、財布を取り出しドアへ行くが、動揺してるため上手く札が入らない。

 

そうこうしてるうちに、延々と流れる演奏がサビに入っていた。

そこで気づいた。

知ってる曲なのだ。

そう、ベッドの下から聞こえたあの女性の鼻歌、まさにあの曲だったのだ!

 

支払いを済ませすぐ車に乗り、国道を逃げるように走った。

そして、今でも彼女に黙っている秘密が一つある。

それは、国道を走りながらバックミラーをふと見たその時、後部座席に青白く光る、髪の長い女性が座っていたこと。

その女性は、言うまでもなく唇には真っ赤な口紅が塗りたくられていた…。

お祓いしたけどね。

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