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幽霊より厄介だったヤクザもどきでチンピラな知人のお誘い

 2016.01.28     恐怖体験談     コメントを書く     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 73

もうかなり前の話だけど。

土方やってたんだが、給料の不払いなんかがあって仕事辞めた。

無職で金もなく職場の寮も出た為、やむを得ずしばらく連絡もとってなかった悪い友達に連絡した。

友達の先輩の更に先輩って感じでたらい回しに紹介されて、最終的に893屋さんのSさんに紹介された。

 

Sさんや、Sさんの知人(カタギ)の仕事の手伝いをしてお小遣をもらい、しのいでた時期があるんだけど。

仕事っつっても違法なもんじゃなく解体現場の手伝いとかね。まぁ、時には多少違法な仕事もあったかも。

893屋さんも不景気だったし、毎回小遣いもらってたわけじゃなく、一日肉体労働して飯食わせてもらうだけのときもあった。

文句なんてなかったし、あっても言えなかったが。

 

住んでたのもそのSさんの家。

まぁ、俺は後輩の後輩って感じで紹介されたわけで、俺自身は893じゃなかったし目指してるわけでもなかったから

(部屋住み)なんて堅苦しい感じじゃなく居候って感じだったけどね。

洗濯なんかも奥さんがしてくれてたし。

でも、はたから見たらチンピラだったろうな。

別に、チンピラな俺かっこいい!なんて思ってなかったし、早くそんな生活抜け出したかったけど、

ああゆう世界ってのは爪先だけでも踏み込むと容易には抜けられないのよね。

 

そんな居候時代に知り合ったTさんっていう知人がいる。

俺より3歳年上で、元自衛官。お世辞にもいい人とは言えず、無責任でキレやすい、

金もあんまり持ってなくて誘われて飲みに行ったのに会計は俺なんてこともあった。

(もちろん、ある時はTさんが払ってくれたが)

893ってよりチンピラだったな。年齢的にも若かったし。

 

今はもう付き合いがないが、居候生活抜け出してしばらくは付き合いがあった。

居候生活から抜け出したばかりの頃、夜中にいきなり血まみれでやってきたこともある。

ケンカって言ってたが、ケンカであんな返り血見たことない。まぁ、真相はわからん。

服を借りると、血のついた服は適当に処分しといてと言い残して帰ってった。

今考えるとこっちのほうが怖いなw当時は麻痺してたわ。

 

 

ある日、Tさん電話があった。

T「今、暇か?」

俺「はぁ、まぁ…」

T「家の前にいるから出てこい」

暇じゃなくても連れ出すつもりだったんだろな。そんな自分勝手な人。

 

車に乗せられ到着したのは、普通の一軒家だった。

そこまで理由も目的も聞いてなかった俺は、誰の家か尋ねた。

Tさんは「俺の家」ってあっさり答えた。

Tさんが一軒家なんて持てるわけがないと思ったが、もしかしたら後輩におごらせて地味に貯金してたのかとも思った。

そんぐらいセコい人だったから。

 

しかし、詳しく聞いたらどうやら占有屋的なことをやってるらしい。

「~~~~とゆうわけだから今は俺の家」
だってさ。

占有屋手伝わされるんだと思って慌てた。

 

仕事もあるし無理だと伝えたが

「おもしろいもん見せてやるから一晩だけ泊まってけ」

とのことだった。

 

家の回りにはカタギには見えない債権者(おそらく)がいて、俺はガクブルだったがTさんには逆らえなかったので一晩だけ泊まることにした。

家の中は、テレビもねぇ!ラジオもねぇ!って感じ。

Tさんが売り払ったのか債権者が回収したのかは知らんけど空っぽだった。

クリーニングも済んでない。まぁ、Tさんが占有してんだから当たり前だが。

中にはTさんの後輩の坊主頭がいたけど、すぐにTさんが帰らしたんで二人っきりになった。

 

話すこともないし酒飲んだ。

たいした会話もなく、しばらく飲んでるとTさんが酒買ってくると言い出した。

俺も行こうとしたんだが、家を空っぽにはできないとのことで却下された。

(そういや、おもしろいもんって何だったんだ?)

そんなことを考えながらぬるいビールを飲んでたら2階から足音がした。

 

俺はとっさにゴルフクラブ(Tさんが持ち込んだ)を片手に身構えた。

債権者が2階の窓から侵入したと思ったから。

今考えれば、そんな無茶するわけないけど、そん時はそう思ったんだよね。

殺られる前に殺れ!じゃないが2階に特攻した。

 

2階の4畳くらいの和室にオッサンがいた。

50代くらいの作業衣着た工場の社長サンって感じのオッサン。

マジで債権者が侵入してきたんだと思った。

そんぐらいハッキリ見えるオッサン。

でも、生きてる人間とはちょっと違った。うまく表現できないけど幽霊だってわかった。

頭に浮かんだのは(自殺)競売物件だったし。

 

気付いてないふりして、そーっと忍び足で1階に降りたよ。触らぬ神になんとやらだし。

俺は、(見える)けど(はらえる)わけじゃない。

はらう力があったとしても方法を知らない。

それに、他人の家でたまたま遭遇した幽霊をはらうなんて、幽霊にしてみりゃ迷惑な話だ。

とにかく、Tさんの帰りを待つしかなかった。

 

(おもしろいもんって、多分アレだな…)とか考えながら、一度読んだヤンジャンを何度も読み直してると視線を感じた。

Tさんか?と思い振り返ると。

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