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三河の海沿いの町にある幽霊が出る交番

 2016.02.13     恐怖体験談     2件     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 1026

昔、出ると言われる交番にあてがわれた時の話でもしようかね。

移動の時は前任者と引継ぎをするのはどこの業界でも一緒だと思うんだけど、うちの組織でも当然あるんだ。

時間帯ごとの人通りの推移やよく事案が起こる重要警戒地域、ガラの悪い団地や池沼の家、協力者や御用達のコンビニや金融機関、

俗に言う『狩場』なんかは勿論、交番内の備品の位置なんかは同じ交番でも結構違うしね。

 

それで、前任者のおっちゃんから一通り引継ぎを受けて、交番内をグルーっと眺めたらおかしなものが眼に入ったんだ。

交番には珍しくやたらと本格的なソファーベッドが事務室に置かれてた。

「ずいぶん高そうなもの置かれてますねw住民からの寄付ですか?」

「いやこれは係員でお金出し合って買ったんだよwこの交番出るから皆仮眠部屋に近寄らないんだよねw」

質問自体半分冗談で言ったものだったから回答も冗談なのだと思ってた。

k察って結構ゲンを担ぐというか、オカルトやジンクスを信じてる人が多いんですよ。

  • 「暇ですねー」と言うと立て続けに事案が起こる。
  • 刑事は夜食にカツどんを食べない。(逮捕事案が起きるから)

なんかはタブーでしたね。

そんな環境だったから、僕もおっちゃんの話をそのまま流しちゃいました。

 

そうそう、簡単に交番の立地を先にお話しておきますね。

場所はとある海沿いの町で、その中でも僕の交番は10mも行けば波止場に立てる大雨の日には不安な場所でした。

港と工場が主な、夜になると釣り人とトラックしか音を立てるものがいなくなるなんとも寂しい場所にあります。

 

 

僕はその交番で10ヶ月の間に実に4回の『体験』をしました。

まず最初に起きたのは、勝手に開くドア。定番といえば定番ですね。

例のソファーベッドですが、僕は使いませんでした。

周りに上司や同僚がいるときは、その人たちの手前、前に書いたようなジンクス系のルールは守っていましたが、幸い一人交番でしたし、ただでさえ短い仮眠なんだからチャントした布団で寝たいって思ったんですよね。

 

仮眠室は2階です。

事務室の横に狭い上に電灯が切れてる階段がありまして。

そこを上がると靴を脱ぐスペースがあり、扉を開ければ6畳くらいの畳敷きの部屋と布団があります。

その扉が、眼を離すとすぐ開くんですよ。うっとおかしいことに。

寝て起きると開いてる。寝ようと上行くと開いてる。

警邏出て戻ると、書類を書いててトイレ行こうとしてふと見上げると、開いてる。

 

〆ても〆ても〆ても〆ても気が付くと開いてる。

そのくせ見張ってるとピクリともしない。

酷い時なんて一回閉めて階段下りて振り返ったら開いてた。

もともと「幽霊より池沼の方がよっぽど警戒しなきゃあかんでしょwwww」って思ってた僕ですから、これくらいのことじゃビビリません。

腹が立って扉の前に大盾立てかけてやりました。開けたらガシャンです。

 

「どんだけ仮眠室に入りたいんだよこいつは!」って思っていましたね。

気分は教室の扉に黒板消しはさんだ時のあれですね。wktkしながら書類整理していました。

時間がたって、何時くらいでしょうかね。

仮眠は取る前でしたから、深夜の3時より前だったとは思います。

 

・・・・・・・・・・・ガリ

って聞こえたんですよ。大盾がずる時の音です。

待ち望んでたとはいえ、いざ起こってしまうとどうすればいいかわからない。

それでもお仕事がお仕事ですから体はそういう時反射で動くんでしょうね。

頭真っ白のまま足だけはスムーズに階段に移動しました。

 

ノブをつかんだ手がゆっくりと扉を閉める瞬間を見ました。

電機の付かない階段の暗闇で、手首から先だけが、しまっていく扉の間で白く浮かび上がっていました。

なんでこのときだけドア閉めんの?とか今思うと変なんだけど、とりあえずその時は顔が( ゜д゜ )って状態で固まってた。

 

とりあえず分かったことは二つ、一つは前任者は冗談で言ったんじゃなかった事。

仮眠室に入ろうとしてたんじゃなくて、既に部屋の中にいたって事。

その日から僕もソファーを使って寝るようになりました。

 

 

2件目は夢の話。

何かいるにはいるけど2階だし、ソファーで寝てれば安全だろう。

できればここにいるのもイヤだけど仕事だし、上司に言ったらさすがに笑われる。

というわけで、結局1階のソファーで寝るのが習慣になっていました。時期は冬です。

 

仮眠と言っても毎回寝られるわけではなく、事案が起きれば当然徹夜ですし、事案が起きなくても昼間に込み入ったのが一つ入れば、仮眠時間はそのまま書類整理の時間になります。

書類に2hかかれば残った時間は30分ないので横になると起きる時辛い。机に突っ伏して寝ます。

当然眠りは浅いので、そういったときはよく金縛りに合います。

 

ですので、そのときもすぐに「あぁ金縛りだ」と気づきました。

いつもは机で寝てる時だけなのに、なんで今日は?ソファーで横になってるのに・・・

目は開くけどウッスラとだけ、体は力を入れても軽くよじれる程度、典型的な金縛りですね。

部屋の電気がついている。なぜ?

狭い視界の中で足元(横になっているので足元という表現が正しいのか分かりませんが)の石油ストーブが倒れています。

そこでようやくただの金縛りじゃなく、こりゃ夢だ、と気づきました。

 

なぜならそのストーブ、皆さんが連想するファンヒーターのようなものじゃなく、寸胴方の年季物。

40kgはあるし、蹴っ飛ばした位じゃ倒れるものじゃないんですよね。

おっかしーなーリアルな夢だなー。なんて考えていますと音がします。

ッペタッ    ッペタッ  ッペタッ

階段を下りる音・・・

 

『うわああああああ久しぶりにきたあああああああ』と頭だけがフル回転。

何でこんなに思考がはっきりしているのに目が覚めない!?

あせるけれども動かない、声を出しても一人ですから意味がない。

もう足音の主が到着するのを待つしかないんですよね。

 

体感時間で20秒ほどかけてそいつは現れました。

白いカッパ?か、もしくはワンピースを着た人間が視界の端をよぎります。

なにぶん記憶だけですし夢の話であいまいですが、その時は何故かもう足音がしてないかったように思います。

上下共に白色の服、髪は肩まで位あって顔は見えません。

多分男だと思うのですがやけに細く、そいつは部屋の端で僕を見ています。

 

やっばいやばいやばい・・・とにかく近づいてこないことを願いながら何とか起きようとしていました。

とその時、そいつがふいに何かを言いました。

かすれた低音で、性別は分かりませんでしたが、僕はその声を聞いた直後にはねるように身を起こしました。

ストーブはやっぱり倒れていません。夢だったようです。

 

起きてから思い返したところ、そいつは

「雨が、降るぞ。虫が沸くぞ」

と言っていたように思います。意味は分かりません。

『幽霊は2階だから1階は安全神話』が崩れ、僕はこれからどうしようかと途方にくれました。

とりあえず、その日は晴れでした。

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コメント

    • 名前: 素人
    • 投稿日:2016/02/13(土) 11:02:37 ID:Q2NTY4NTU

    確か三河って静岡だったな

      • 名前: 怖い名無しさん
      • 投稿日:2016/02/13(土) 21:39:49 ID:gwNjU0ODU

      三河は愛知県の東部で、静岡県西部に隣接する地域です。

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