2ちゃんねるやネットの怖い話・恐怖体験談や都市伝説などをまとめた背筋凍りつく系の恐怖読み物サイト。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

マネキンと暮らしていた同級生家族

 2016.03.08     恐怖体験談     3件     Loadingお気に入りに追加
イケメンのマネキン
この記事の所要時間: 1236

私には霊感がありません。

ですから、幽霊の姿を見たことはないし、声を聞いたこともありません。

それでも、ものすごく怖い思いをたった一度だけ、中学生の時に体験しました。

その話を聞いていただきたいと思います。

 

 

14歳のころ父を亡くした私は、母の実家に引っ越すことになりました。

母方の祖父はとうに亡くなっていたので、祖母、母、私と、女3人だけの暮らしとなります。

私は、親が死んだショックから立ち直れないまま、新しい環境に早急に馴染まなくてはいけませんでした。

 

不安はあったのですが、私の身の上に同情してか、転校先の級友も優しく接してくれました。

特にS子という女の子は、転校してきたばかりの私に大変親切にしてくれ、教科書を見せてくれたり、話相手になってくれたりしました。

彼女と親友になった私は、自然に周囲に心を開いてゆき、2ヶ月もたつころには、みんなでふざけあったり、楽しく笑いあったりもできるようになりました。

 

さて、そのクラスには、F美という可愛らしい女の子がいました。

私は彼女に、何となく心惹かれていました。

もちろん変な意味ではなく、女の子が見ても可愛いなと思えるような、小柄できゃしゃな感じの子だったので、同性として好意を持っていたのです。

(私はちょっと地黒で背も高いので、今考えると、多少の羨望もおそらくあったのだと思います)

 

好かれようとしていると効果はあるもので、席替えで同じ班になったことから、だんだん話すようになり、彼女が母子家庭であることがわかって、余計に親しくするようになりました。

もっともF美の場合は、死に別れたのではなくて、父親が別の女性と逃げたとか、そういうことだったように聞きました。

彼女も女だけで生活しているということを知ったとき、この子と友達になってよかったな、と心底思いました。

ただそれも、彼女の家に遊びにいくまでの短い間でしたが・・・

 

 

その日、私が何故F美の家を訪ねることになったのか、私は覚えていません。

ずいぶん昔の話だからというのもありますが、
それよりも、彼女の家で見たものがあまりに強い印象を残したので、
そういった些細なことが、あやふやになっているのでしょう。

 

その時はS子もいました。

それまでも、S子はF美のことをあまり好いておらず、私が彼女と仲良くすることを、好ましくは思っていないようでした。

それなのに、何で彼女がついて来たのか、私には思い出せません。

しかしとにかく、学校の帰り、家が全然別の方向なのにもかかわらず、私とS子は、何かの用事でF美の家に寄ったのでした。

 

彼女の家は、正直古さの目立つ平屋で、木造の壁板は反り返り、庭はほとんどなく、隣家との間が50センチもないような狭苦しい場所にありました。

私はちょっと驚きましたが、おばあちゃんの家も年季は入っていますし、家計が苦しいのはしょうがないだろう、と思って自分を恥ずかしく思いました。

 

「おかあさん」

F美が呼ぶと、少ししわは目立つものの、奥からにこやかな顔をしたきれいなおばさんが出てきて、私とS子に、こちらが恐縮するほどの、深々としたおじぎをしました。

洗濯物をとりこんでいたらしく、手にタオルや下着を下げていました。

 

「お飲み物もっていってあげる」

随分と楽しそうに言うのは、家に遊びに来る娘の友達が少ないからかもしれない。と私は思いました。

 

実際にF美も、「家にはあんまり人は呼ばない」と言ってましたから。

もしF美の部屋があんまり女の子らしくなくても驚くまい、と私は自分に命じました。

そんなことで優越感を持ってしまうのは嫌だったからです。

 

しかし、彼女の部屋の戸が開いたとき、目にとびこんできたのは、予想もつかないものでした。

F美がきれいだということはお話ししましたが、そのぶんやはりお洒落には気を使っているということです。

明るい色のカーテンが下がり、机の上にぬいぐるみが座っているなど、予想以上に女の子らしい部屋でした。

たった一点を除いては。

 

 

部屋の隅に立っていて、こっちを見ていたもの。

マネキン。

それは間違いなく男のマネキンでした。

その姿は今でも忘れられません。

 

両手を曲げて縮め、Wのかたちにして、こちらをまっすぐ見つめているようでした。

マネキンの例にもれず、顔はとても整っているのですが、そのぶんだけその視線がよけい生気のない、うつろなものに見えました。

マネキンは、真っ赤なトレーナーを着て、帽子を被っていました。

不謹慎ですが、さっき見たおばさんが身につけていたものより、よほど上等なもののように思えました。

 

「これ・・・」

S子と私は唖然としてF美を見ましたが、彼女は別段意外なふうでもなく、マネキンに近寄ると、帽子の角度をちょっと触って調節しました。

その手つきを見ていて私は、鳥肌が立ちました。

 

「かっこいいでしょう」

F美が言いましたが、何だか抑揚のない口調でした。

その大して嬉しそうでもない言い方が、よけいにぞっと感じました。

ページ:

1

2 3

この記事が気に入ったら
いいね!してね♪

怖いコピペの最新情報をお届け致します!
 閲覧回数:4,942 PV
 評価:12345 3.80 (5 件の評価)
Loading...Loading...
 カテゴリ:恐怖体験談
 タグ: ,  , 
 PR:怖い動画 - 心臓が弱い方も安心の完全無料

関連記事

ピックアップ

他サイトの更新情報

コメント

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/04/10(日) 03:31:15 ID:AxODA3MDM

    何が怖いのか良くわからん。
    マネキンが好きな家だったんでしょ。
    変わった趣味だとは思うけど、別に大したことない。
    プラモとかフィギアとかと基本は一緒。
    扱うものがマネキンって、だけの話じゃん。
    マネキンもいろんなのあるし、マニアックな魅力に引かれる気持ちも分からなくもない。
    前に趣味で違法に集めた実銃、家に何丁か持ってるやついて
    まったく怖くはなかったけど、そっちの方がヤバイだろって思ったよ。

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/05/07(土) 18:09:00 ID:Y0OTEwNDc

    怖いし不気味すぎる。
    これで普通と感じる人がいることに驚き。
    家に何体もマネキンがあること自体普通でないことは確かですし
    『腕を嘗めていた』とか…実際その場にいたら卒倒しそう。
    もしやその親子は何かにとり憑かれていたんじゃ…とか色々考えてしまいますね。
    まるでホラー映画にでも出てきそうなお話。
    周りにも人形が好きで家に何体も所有している人はいますし
    何度かお邪魔させていただいたこともありますが
    みんな普通に紹介してくれますよ。
    「~で見つけたんだ」とか「~で購入したよ」って。
    今でもF美さんの家には、変わらず何体ものマネキンが置いてあるのでしょうか。
    怖いですが、凄く気になりますね。

    • 名前: マネキンマニア
    • 投稿日:2016/05/15(日) 13:02:23 ID:QwNTcwOTI

    同居してる美人マネキン様と毎週末情事を重ねてますが何か?

    マネキン様はフィギュアやラブドールとは一線を画した魅力あります。そのリアルな造形美は多くの人を魅了しますので、何も不思議なことはありませんね。カミングアウトするかしないかだけでしょ?

  1. この記事へのトラックバックはありません。

検索

アーカイブ

2016年12月
« 11月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

怖いコピペSNS