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高野山近辺で遭遇した世にも奇妙な赤い川

 2016.04.19     恐怖体験談     1件     Loadingお気に入りに追加
世にも奇妙な赤い川
この記事の所要時間: 351

高野山での体験談を思い出した。

山を舐めちゃいけないよ。

俺が高野山に住んでいた時、こんな噂話を聞いた。

 

曰く

「昔、坊主専用の廓が山のどこかにあった」

「その廓は終戦後取り潰されて廃墟になったが、今でも形を保っている」

「そこはとんでもなくヤバイところで、何が出るかは知らないが、行ったら正気では帰って来れない」

と、ものすごく好奇心をそそる内容。

 

当時寮生だった俺は、ある夏の休日に寮の後輩を無理矢理引き連れて、噂の廃墟へと向かったのさ。

と言っても廃墟の場所は正確にわからないから、ちょっとしたピクニック気分で山の中に入っていったんだ。

それが甘かった。

 

高野山の山の中って、同じような木が同じように生えているばかりで、一度迷ったらなかなか現在位置がわからなくなるんだよね。

面白がって細い獣道ばかり選んでた俺らは、それこそ一瞬にして迷った。

帰り道どころか、今どの山を歩いているのかもわからない。

歩けば歩くほど、より奥に迷い込んでいく感じだった。

 

いよいよ日も翳りはじめてきた頃、誰かが「迷ったら尾根に出ろ」と言い出した。

多分、どこかでの聞きかじりだったのだろうけど、一面槇の木に囲まれているよりは、回りが見渡せる方がましだ。

とにかく上に向かって上り始めた俺たち。

 

どのくらい上ったのか、尾根らしきところに出ると、やっと回りを見渡す事が出来た。

遠くに大きな町と、反対側の近くに小さな町。

あれは奈良で、反対側は九度山か?と推理しても、現在地は不明。

 

その時はもう、みんなつかれきった上に空腹で、喉も渇いている。

とにかく尾根沿いに歩くしかないと、遠くに見える町のほうに歩き出した時、後輩の一人が

「水!水がありますよ○○さん!」と叫んだ。

 

立ち止まり耳を澄ますと、確かに水の流れる音がする。

水のにおいも漂っている、近くに沢があるのか。

とにかく乾いていた俺たちは、水の音に向かってダッシュした。

 

5分ほど薮を踏み越えていくと、いきなり周囲の景色が開けて、驚くくらい大きな川が流れていた。

大きな川と言っても、幅は5~6mくらいだったのだけれども。

とにかく水があったことで、みんな激しく喜んだ。

 

まず靴を脱いで足を浸すもの、コンビニのビニールに水を汲もうとするものなどいたけれど、俺はまず水が飲みたかったから、水を両手ですくって、そこで固まった。

「おい待ておまいら!この水飲むな!」

不信そうな後輩たちの視線をあびながら、俺は川底を指差した。

 

その川は、岩盤の上をずっと水が流れていたのだけれども、水底の岩の色が普通じゃなかった。

真っ赤。

これ以上ないくらい赤。

上流まで、ずっと鮮やかな赤。

 

あまりに鮮やかな赤い川を見ながら、みんなが同時にある事を思い出していた。

昔々、丹紗とか丹とか呼ばれて、万能薬とされてた鉱物があったと授業で聴いた。

お大師さんも、高野山から京都にその薬を持ち込んでいたらしい。

 

でも、実際は人体にとって、毒物でしかなかったと言う。

恐らく、水に混じって流れてたのは、岩盤を赤く染めていたのは、その、丹紗、万能薬、要するに、硫化水銀。

硫化水銀の赤色。

 

毒も気持ち悪いけど、それ以上に、なにか触れてはいけないものに触れたようで、全員がそこで固まってしまった。

川底の岩盤は、上流に向かって、より赤みを増しているようだった。

面白い論文が書ける、という誘惑は確かにあった。

でも、誰も川をさかのぼろうとは言わなかった。

 

登山の常識としては最悪だと聞いたけど、俺たちはそのまま沢を下る事に決めた。

二時間ほど歩いて、偶然にも小さな集落に出て、俺たちは親切な農家のおじさんの軽トラで、最寄り駅まで送ってもらう事が出来た。

 

その後、高野山に帰った俺たちは、また普段通りの日常に戻ったわけだ。

しばらくしてから農家のおじさんにお礼に行ったら、既にそこは廃村になっていたり、また赤い川はもう見つからなかったりとかしたけど、それはそれでいい体験だったと思う。

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コメント

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/04/20(水) 07:49:19 ID:I2MjczMjk

    作り話だね。
    赤い硫化水銀の川の水が飲めない件はさいとうたかを氏のサバイバルの丸パクりだ。

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