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イジメられっ子が吐いた呪いの言葉の力

言葉の力「言霊」の怖い話
この記事の所要時間: 638

俺がまだ小学生の頃、4家族(20人程)で河原へキャンプをしに訪れた。

真夏とは言え河原遊びしてれば涼しくなり、バーベキューやら何やらして楽しく過ごし、すっかり暗くなった。

夏の夜と言えば恒例の怪談が始まり、大人も子供も混じって笑ったり怖がったり、小学生の俺は肝冷やしまくりながら話を聞いていた。

 

夜もふけて来た頃、今までニコニコしながら聞いていたUさんがぽつりと話し始めた。

Uさん「怖いけど考えさせられる話、タイトルはそうだね~言葉の力ってところかなぁ」

 

 

ある中学に、クラスのリーダー格の苛めっ子Aと目立たない苛められっ子Bってのが居た。

オタク気持ち悪いと言うだけでAの標的になったB。

最初はAと仲の良い数人での小学生並のイタズラ、消しゴムちぎって投げたり上履き隠したりする程度だった。

 

ある日、A達の苛めにキレたBがAを殴った。

しかし、これがマズかった。よろけたAが女子にぶつかり転けた。

Aと女子の二人共に手の骨を骨折。

この件からBは完全に孤立。イジメはヒートアップしていく地獄の日々が始まった。

 

地獄の日々が始まった。肉体的にも精神的にも暴力、恐喝ありとあらゆるイジメを受けた。Bは人間の一番醜い部分を見た。

Bは次第にやつれていく。と言うより生気が抜けてきていた。

 

半月程たったある日の授業中、いつものごとく後ろから何か飛んできたり、机の下から蹴られたりしていたBは突然立ち上がり奇声を上げ、こう言った。

「貴様等呪ってやるぅうぅぅヴ〇〆》~´;〇〃!!!」

とそのまま教室から出て行った。

クラス内は爆笑、誰もBの言葉をまともに受け止め無かった。

 

しかし、その夜から異変が起こった。

Aは夢を見た。無数に道がある、その道を進む先が繋がって広場のようになっている。

そこに見覚えのある誰かがたっている。そこで目が覚めた。

Aは変な夢、程度に考えていたが気にしなかった。

 

いつもの学校。違うのはBが来ていない位だった。

休み時間にクラスの数人が集まって夢の話をしているのが聞こえてくる。

「いっぱい道があって広場に誰か立ってるだけなんだよね~」

 

Aはちょっとビックリした。

話を聞くと、クラスで数人同じ夢を見たらしい。

なんだか気持ち悪いね~とか、俺達繋がってる?とか軽い気持ちで居た。

 

Aはその日も夢を見た。昨日と同じ夢。いやちょっと違う。

広場に立っている「誰か」がBだったのが解る。

起きたAはなんだか気持ち悪いなぁと学校へ行った。

 

学校で夢の話をすると、同じ夢をみた人が居る。しかも昨日より増えている、変だ。

クラス中でも話題になり始め「Bの呪いだ」と言い始める奴も出始めた。

Aは「んなわけねぇよ、Bなら夢の中だろうとボコボコにしてやんよww」と余裕ぶってみた。

 

しかし、一週間経ってクラスの半数が同じ夢を見るようになった。

夢の中のBは徐々に近くに来ている。

流石に気持ち悪くなったAは、数人の有志と共にBの自宅へ電話した。

 

電話に出たのはBの母親だった。

A「Aと申しますが、B君最近学校来てないですけど、具合でも悪いんですか?」

取り巻きが後ろでクスクス笑っている。

 

B母「あぁ、あなたがA君。Bが仲良くして貰ってるみたいでありがとうね、あなたの話題ばかりよ。あなたなら言ってもいいかしら」

A「えっ?何かあったんですか?」

 

気持ち悪かった、Bは親に何と言っていたのか気になったが話を聞いた。

どうも一週間前から帰ってきてないらしく、捜索願いも出しているが見つからない。

学校の友達に心配させないように、行方不明なのを学校には伏せて貰っている、という事だ。

 

電話をかけた夜。Aは夢を見た。

遂にBが目の前に居る。何時もならこの辺で目が覚めるはずだったが様子が違う。

夢の中のBはゆっくりAの首に手をかける。ギリギリ首が締まり苦しくなってくる。

夢の中なのに苦しい、体は動かない。

夢なら覚めろ夢なら覚めろ夢なら覚めろ、夢なら…

 

意識が無くなった所で目が覚めた。

異常な夢と寝汗にビビったが「夢か」と安心した。

顔を洗いに洗面所へ行こうとした時、母親が変な事を言う。

 

「首…あざ?」

 

血の気か引くのが解る。鏡で確認すると、うっすら首にアザがある。

胃からこみ上げる物を感じたが、朝飯を詰め込み学校へ。

 

学校へ着きホームルームが終わると、全校集会が有るという事だった。

集会の内容は、Bが近くの山で自殺しているのが見つかった。

集会も終わりクラスに戻るとBの話題で持ちきりに。

ただ泣いてる奴、謝る奴、笑う奴。

 

Aがボソッと夢の話をした「俺、夢の中でBに首絞められた。みんなは?」

Bを直接苛めた数人だけが首を絞められた人が居て、他の人の夢は有り得ない程に首をガクガクさせ、涙涎鼻水を垂れ流しながら笑うBが居たという物だった。

遂にクラスは阿鼻叫喚と表現出来る状態になった。

先生が、今日はBの葬式が有るので帰って準備をしなさい、Bの親からクラスのみんなに来てほしいとの事。

 

夕方みんなで集まり、誰もがビビっていた。

夢の話、遺書があってそこに名前が書かれていて、それを読んだBの親に何かされるのではないか。

そんな話をひそひそしながら葬式会場へ。

 

葬式会場でBの親は憔悴しきっている様子だった。

Bの親は、来てくれてありがとうね、と涙を流しながら一人一人クラスの人に言って回っていた。

正直、Aは拍子抜けしていた。しかし、何かおかしい。

たまに小さくビクッとなる奴や、ヒッと声を出す奴がいる。

 

Aの前にBの親が来た。泣きながら、ありがとうと感謝の言葉。

隣の奴に移る瞬間、B親と目があった。

「見つけた」

囁きが聞こえた。血の気が引き、ビクッと反応する。焦るとかそんなレベルじゃない。

 

しかし、その後は何もなくは普通に葬儀が進み、喪主の挨拶に。

B親「本日は皆さん来て頂いてありがとう御座います。Bもよろこ……」

 

 

ここで語り部のUさんが話を止め集まってる家族の後ろに目線が移り

「あ」

と一言、全員がUさんの目線を追う。振り返った人たちから「ヒッ」と声が漏れた所で

 

パシーン!・・・Uさんの方から綺麗に手を叩く音。

U「話はここでおしまい」

拍子抜けだったが、Uさんは続けてこう言った。

 

U「どうだった?俺の『あ』っていう一文字の言葉でみんなが振り返って、体をビックリさせたりする事が出来た。
これが言葉の力だよ。まぁ色々前提が有ったから出来たけど、みんなも『言葉』は気を付けて使ってね」

と子ども達を諭すように言った。

 

話が終わり、Uさん「はい拍手~wwww」場の空気がふと明るくなった。

そして解散、就寝。

でも、一つ気になることがあった。

解散した後、Uさんの表情が一瞬暗くなったというか、目が笑ってないと言うか…

 

終わり

 

 

長々お付き合い頂いてありがとう御座います。

俺の聞いた怖い話で一番印象に残った話でした。

おつかれさまでした。

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