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「リアル」本当に悪いモノは時間をかけて蝕み続け決して終らせない

 2016.05.23     都市伝説・ネタ     9件     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 496

疲れはてた俺は、埼玉の実家を頼った。

正確には、母方の祖母がお世話になっている、S先生なる尼僧に相談したかった。

っつーか、その人以外でまともに取り合ってくれそうな人が思い浮かばなかった。

 

ここでS先生なる人を紹介する。

母は長崎県出身で当然祖母も長崎にいる。

祖母は、戦争経験からか熱心な仏教徒だ。S先生はその祖母が週一度通っている自宅兼寺の住職さんだ。

俺も何度か会ったことがある。俺は詳しくはないが、宗派の名前は教科書に乗ってるくらいだから似非者の霊能者などとは比較にならないほどしっかりと仏様に仕えてきた方なのだ。

 

人柄は温厚、落ち着いた優しい話し方をする。

俺が中学に上がる頃に親父が土地を買い、家を建てることになった。地鎮祭とでも言うんだっけ?兎に角その土地をお祓いした。

その一週間後に長崎の祖母から「土地が良くないからS先生がお祓いに行く」という内容の電話があった。

当然、母親的にも「もう終わってるのに何で?」ってことでそれを言ったらしい。そしたら、祖母から「でもS先生がまだ残ってるって言うたったい」って。

つまり、俺が知る限り唯一頼れる人物である可能性が高いのがS先生だった。

 

日も暮れてきて、埼玉の実家があるバス停に着いた頃には、夜9時を回る少し前だった。

都内と違い工場ばかりの町なので、夜9時でも人気は少ない。

バス停から実家までの約20分を足早に歩いた。人気の無い暗い道に街灯が規則的に並んでいる。

内心、一昨日の事がフラッシュバックしてきてかなり怯えてたが、幸いにも奴は現れなかった。

 

が、夜になり涼しくなったからか、俺は自分の身体の異変に気が付いた。

どうも首の付け根辺りが熱い。

伝わりにくいかと思うが、例えるなら、首に紐を巻き付けられて、左右にずらされているような感じだ。

首に手をやって寒気がした。熱い。首だけ熱い。しかもヒリヒリしはじめた。

どうも発疹のようなモノがあるようだった。

歩いてられなくなり、実家まで全力で走った。

 

息を切らせながら実家の玄関を開けると、母が電話を切るところだった。

そして俺の顔を見るなりこう言ったんだ。

「あぁ、あんた。長崎のお婆ちゃんから電話来て、心配だって。S先生が、あんたが良くない事になってるからこっちおいでって言われたて。あんたなんかしたの?あらやだ。あんた首の回りどうしたの!!?」

 

答える前に玄関の鏡を見た。奴が来るかもとか考えなかったな…、何故か。

首の回り付け根の部分は、縄でも巻かれているかのように見事に赤い線が出来ていた。

近づいてみると、細かな発疹がびっしり浮き上がっていた。

さすがに小刻みに身体が震えてきた。

 

何も考えずに、母にも一言も返事をせずに階段を駈け上がり、母の部屋の小さな仏像の前で、南無阿弥陀仏を繰り返した。

そうする他、何も出来なかった。

心配して親父が、「どうした!!」と怒鳴りながら走って来た。

母は異常を察知して祖母に電話している。母の声が聞こえた。泣き声だ。

逃げ場はないと、恐ろしい事になってしまっていると、この時やっと理解した…。

 

 

実家に帰り、自分が置かれている状況を理解して3日が過ぎた。

精神的に参ったからか、それが何かしらアイツが起こしたものなのかは分からなかったが、2日間高熱に悩まされた。

首から異常なほど汗をかき、2日目の昼には血が滲み始めた。

3日目の朝には首からの血は止まっていた。元々滲む程度だったしね。

 

熱も微熱くらいまで下がり、少しは落ち着いた。

ただ、首の回りに異常な痒さが感じられた。

チクチクと痛くて痒い。枕や布団、タオルなどが触れると、鋭い小さな痛みが走る。

血が出ていたから、瘡蓋が出来て痒いのかと思い、意識して触らないようにした。

布団にもぐり、夕方まで気にしないように心掛けたが、便所に行った時にどうしても気になって鏡を見た。

鏡なんて見たくもないのに、どうしても自分に起きてる事を、この目で確認しないと気が済まなかった。

 

鏡は見たこともない状況を写していた。

首の赤みは完全に引いていた。その代わり、発疹が大きくなっていた。

今でも思い出す度に鳥肌が立つほど気持ち悪いが、敢えて細かな描写をさせて欲しい。気を悪くしないでくれ。

元々首の回りの線は、太さが1cmくらいだった。

そこが真っ赤になり、元々かなり色白な俺の肌との対比で、正しく赤い紐が巻かれているように見えていた。

これが3日前の事。

 

目の前の鏡に映るその部分には、膿が溜まっていた。…いや、正確じゃないな。

正確には、赤い線を作っていた発疹には膿が溜まっていて、

まるで特大のニキビがひしめき合っているようだった。

そのほとんどが膿を滲ませていて、あまりにおぞましくて気持ちが悪くなり、その場で吐いた。

真水で首を洗い、軟膏を母から借り、塗り、泣きながら布団に戻った。

 

何も考えられなかった。唯一、『何で俺なんだ』って憤りだけだった。

泣きつかれた頃、携帯がなった。○○からだった。

こういう時、ほんの僅かでも、希望って物凄いエネルギーになるぞ?正直、こんなに嬉しい着信はなかった。

 

「もしもし」

『おぉ~!大丈夫~!?』

「ぃや…大丈夫な訳ねーだろ…」

『ぁー、やっぱヤバい?』

「やべーなんてもんじゃねーよ。はぁ…。っつーか何かないんかよ?」

『ぅん、地元の友達に聞いてみたんだけどさ~、ちょっと分かる奴居なくて…、申し訳ない』

「ぁー、で?」

正直、○○なりに色々してくれたとは思うが、この時の俺に相手を思いやる余裕なんてなかったから、かなり自己中な話し方に聞こえただろう。

 

『いや、その代わり、友達の知り合いにそーいうの強い人がいてさー。紹介してもいいんだけど、金かかるって…』

「!?金とんの?」

『うん、みたい…。どーする?』

「どんくらい?」

『知り合いの話だと、とりあえず五十万くらいらしい…』

「五十万~!?」

 

当時の俺からすると、働いているとはいえ五十万なんて払えるわけ無い額だった。

金が惜しかったが、恐怖と苦しみから解放されるなら…。選択肢は無かった。

「…分かった。いつ紹介してくれる?」

『その人、今は群馬にいるらしいんだわ。知り合いに聞いてみるから、ちょっと待ってて』

 

話が前後するが、俺が仏像の前で南無阿弥陀仏を繰り返していた時、母は祖母に電話をかけていた。

祖母からすぐにS先生に相談が行き、(相談と言うよりも、助けて下さいってお願いだったらしいが)最終的には、S先生がいらしてくれる事になっていた。

ただし、S先生もご多忙だし、何より高齢だ。こっちに来れるのは三週間先に決まった。

つまり、三週間は不安と恐怖と、何か起きてもおかしか無い状況に居なければならなかった。

そんな状況だから、少しでも出来るだけの事をしてないと、気持ちが落ち着かなかった。

 

○○が電話を折り返してきたのは、夜11時を過ぎた頃だった。

『待たせて悪いね。知り合いに相談したら連絡入れてくれて、明日行けるって』

「明日?」

『ほら、明日は日曜じゃん?』

そうか、いつの間にか奴を見てから五日も経つのか。不思議と会社の事を忘れてたな。

 

「分かった。ありがと。ウチまで来てくれるの?」

『家まで行くって。車で行くらしいから、住所メールしといて』

「お前はどーすんの?来て欲しいんだけど」

『行く行く』

「金、後でも大丈夫かな?」

『多分、大丈夫じゃね?』

「分かった。近くまで来たら電話して」

何とも段取りの悪い話だが、若僧だった俺には仕方の無い事だった。

 

その晩、夢を見た。

寝てる俺の脇に、白い和服を着た若い女性が正座していた。

俺が気付くと、三指をつき深々と頭を下げた後、部屋から出ていった。

部屋から出る前に、もう一度深々と頭を下げていた。

この夢がアイツと関係しているのかは分からなかったが。

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コメント

    • 名前: 百目鬼
    • 投稿日:2016/05/23(月) 07:58:37 ID:M4OTY3MDQ

    長すぎて読む気しないかな?

    • 名前: 匿名
    • 投稿日:2016/05/23(月) 17:19:49 ID:kxMTQ3MTE

    いやぁ 名作を載せましたね 天晴れ

    • 名前: 匿名
    • 投稿日:2016/05/23(月) 21:28:09 ID:g2NjIzMDE

    三行でまとめてください。

      • 名前: 怖い名無しさん
      • 投稿日:2016/05/23(月) 21:59:06 ID:A2NzM2MzA

      心霊スポット行ったり、変なおまじないやった
      化け物に憑かれた
      お祓いできなかった

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/06/13(月) 05:22:19 ID:czNjc1MTM

    Tちゃんは書けず喋っていたのは○○くんであった

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/06/19(日) 14:40:37 ID:UwNjQwNTE

    要するに呪い拡散系の話なのか。謝っていたってことは。

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/07/28(木) 09:59:26 ID:M4ODg5MTU

    少し怖かったけど、
    とても良い話で感動しました!

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2017/03/04(土) 11:06:13 ID:Y5MjEwMjg

    長文は大抵創作だと思う。こんなにこと細かく台詞とか覚えてるわけないし。

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2017/03/04(土) 18:13:49 ID:EwOTQ2NzI

    邪眼持ちか、エナジーバンパイアか…

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