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「リアル」本当に悪いモノは時間をかけて蝕み続け決して終らせない

 2016.05.23     都市伝説・ネタ     9件     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 496

翌日、昼過ぎに○○から連絡が来た。電話で誘導し出迎えた。

来たのは○○とその友達、そして三十代後半くらいだろう男が来た。

普通の人だと思えなかったな。チンピラみたいな感じだったし、何の仕事をしてるのか想像もつかなかった。

俺がちゃんと説明していなかったから、両親が訝しんだ。

まず間違いなく偽名だと思うが、男は林と名乗った。

 

林「T君の話は彼から聞いてましてね。まー厄介な事になってるんです」

(今さらですまん。Tとは俺、会話中の彼は○○だと思って読んでくれ)

父「それで、林さんはどういった関係でいらしていただいたんですか?」

林「いやね、これもう素人さんじゃどーしようもなぃんですよ。お父さん、いいですか?信じられないかも知れませんが、このままだとT君、危ないですよ?で、彼が友達のT君が危ないから助けて欲しいって言うんでね、ここまで来たって訳なんですよ」

 

母「Tは危ないんでしょうか?」

林「いやね、私も結構こういうのは経験してますけど、こんなに酷いのは初めてですね。この部屋いっぱいに悪い気が充満してます」

 

父「…失礼ですが、林さんのご職業をお聞きしても良いですか?」

林「あー、気になりますか?ま、そりゃ急に来てこんな話したら怪しいですもんねぇでもね、ちゃんと除霊して、辺りを清めないと、T君、ほんとに連れて行かれますよ?」

 

母「あの、林さんにお願いできるでしょうか?」

林「それはもう、任せていただければ。こーいうのは、私みたいな専門の者じゃないと駄目ですからね。ただね、お母さん。こっちとしても危険があるんでね、少しばかりは包んでいただかないと。ね、分かるでしょ?」

 

父「いくらあればいいんです?」

林「そうですね~、まぁ二百はいただかないと…」

 

父「えらい高いな!?」

林「これでも彼が友達助けて欲しいって言うから、わざわざ時間かけて来てるんですよ?嫌だって言うなら、こっちは別に関係無いですからね~。でも、たった二百万でT君助かるなら、安いもんだと思いますけどね」

林「それに、T君もお寺に行って相手にされなかったんでしょう?分かる人なんて一握りなんですわ。また一から探すんですか?」

 

俺は黙って聞いてた。

さすがに二百万って聞いた時は○○を見たが、○○もばつの悪そうな顔をしていた。

結局、父も母も分からないことにそれ以上の意見を言える筈もなく、渋々任せることになった。

 

林は、早速今夜に除霊をすると言い出した。

準備をすると言い、一度出掛けた。(出がけに、両親に準備にかかる金をもらって行った)

夕方に戻ってくると、蝋燭を立て、御札のような紙を部屋中に貼り、膝元に水晶玉を置き数珠を持ち、日本酒だと思うが、それを杯に注いだ。何となくそれっぽくなって来た。

 

林「T君。これからお祓いするから。これでもう大丈夫だから。お父さん、お母さん。すみませんが、一旦家から出ていってもらえますかね?もしかしたら、霊がそっちに行く事も無い訳じゃないですから」

両親は不本意ながら、外の車で待機する事になった。

 

日も暮れて辺りが暗くなった頃、お祓いは始まった。

林はお経のようなものを唱えながら、一定のタイミングで杯に指をつけ、俺にその滴を飛ばした。

俺は半信半疑のまま、布団に横たわり目を閉じていた。林からそうするように言われたからだ。

 

お祓いが始まってから大分たった。

お経を唱える声が途切れ途切れになりはじめた。

目を閉じていたから、嫌な雰囲気と、少しずつおかしくなってゆくお経だけが俺に分かることだった。

最初こそ気付かなかったが、首がやけに痛い。痒さを通り越して、明らかに痛みを感じていた。

目を開けまいと、痛みに耐えようと歯を食いしばっていると、お経が止まった。

 

しかし、おかしい。良く分からないが、区切りが悪い終り方だったし、終わったにしては何も声をかけてこない。

何より、首の痛みは一向に引かず、寧ろ増しているのだ。

寒気も感じるし、何かが布団の上に跨がっているような気がする。

目を開けたらいけない。それだけは絶対にしてはいけない。

分かってはいたが…。開けてしまった。

目を開けると、恐ろしい光景が飛び込んできた。

 

林は、布団で寝ている俺の右手側に座りお祓いをしていた。

林と向き合うように、俺を挟んでアイツが正座していた。

膝の上に手を置き、上半身だけを伸ばして林の顔を覗き込んでいる。

林の顔とアイツの顔の間には、拳一つ分くらいの隙間しかなかった。

不思議そうに、顔を斜めにして、梟のように小刻みに顔を動かしながら、聞き取れないがぼそぼそと呟きながら、林の顔を覗き込んでいた。

今思うと、林に何かを囁いていたのかもしれない。

 

林は少し俯き気味に、目線を下に落としたまま瞬きもせず、口はだらしなく開いたまま涎を垂らしていた。

少し顔が笑っていたように見えた。時々、小さく頷いていた。

俺は瞬きも忘れ凝視していた。

不意にアイツの首が動きを止めた。次の瞬間、顔を俺に向けた。

俺は慌てて目をギュッと閉じ、布団を被り、ひたすら南無阿弥陀仏と唱えていた。

俺の顔の間近で、アイツが梟のように顔を動かしている光景が瞼に浮かんできた。恐ろしかった。

 

ガタガタと音が聞こえ、階段を駈け降りる音が聞こえた。林が逃げ出したようだ。

俺は怖くて怖くて布団に潜り続けていた。

両親が来て、電気を点けて布団を剥いだとき、丸まって身体が固まった俺がいたそうだ。

林は両親に見向きもせず車に乗り込み、待っていた○○、○○の友達と供に何処かへ消えていった。

後から○○に聞いた話では、「車を出せ」以外は言わなかったらしい。

解決するどころか、ますます悪いことになってしまった俺には、三週間先のS先生を待っている余裕など残っていなかった。

 

 

アイツを再び目にしてから、さらに4日が経った。

当たり前かも知れないが、首は随分良くなり、まだ痕が残るとは言え、明らかに体力は回復していた。

熱も下がり、身体はもう問題が無かった。

ただ、それは身体的な話でしかなくて、朝だろうが夜だろうが関係無く怯えていた。

何時どこでアイツが姿を現すかと思うと、怖くて仕方無かった。

眠れない夜が続き、食事もほとんど受け付けられず、常に辺りの気配を気にしていた。

たった10日足らずで、俺の顔は随分変わったと思う。

 

精神的に追い詰められていた俺には、時間が無かった。

当然、まともな社会生活なんて送れる訳も無く、親から連絡を入れてもらい会社を辞めた。

(これも後から聞いた話でしかないのだが…、連絡を入れた時は随分嫌味を言われたらしい)

とにかく何もかもが怖くて、洗濯物や家の窓から見える柿の木が揺れただけでも、もしかしたらアイツじゃないかと一人怯えていた。

S先生が来るまでには、まだ二週間あまりが残っていた。俺には長すぎた。

 

見かねた両親は、強引に怯える俺を車に押し込み、何処かへ向かった。

父が何度も「心配するな」「大丈夫だ」と声をかけた。

車の後部座席で、母は俺の肩を抱き頭を撫でていた。母に頭を撫でられるなんて何年ぶりだったろう。

時間の感覚も無く(当時の俺にはだが)、車で移動しながら夜を迎えた。

二十歳も過ぎて恥ずかしい話だが、母に寄り添われ安心したのか、久方ぶりに深い眠りに落ちた。

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コメント

    • 名前: 百目鬼
    • 投稿日:2016/05/23(月) 07:58:37 ID:M4OTY3MDQ

    長すぎて読む気しないかな?

    • 名前: 匿名
    • 投稿日:2016/05/23(月) 17:19:49 ID:kxMTQ3MTE

    いやぁ 名作を載せましたね 天晴れ

    • 名前: 匿名
    • 投稿日:2016/05/23(月) 21:28:09 ID:g2NjIzMDE

    三行でまとめてください。

      • 名前: 怖い名無しさん
      • 投稿日:2016/05/23(月) 21:59:06 ID:A2NzM2MzA

      心霊スポット行ったり、変なおまじないやった
      化け物に憑かれた
      お祓いできなかった

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/06/13(月) 05:22:19 ID:czNjc1MTM

    Tちゃんは書けず喋っていたのは○○くんであった

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/06/19(日) 14:40:37 ID:UwNjQwNTE

    要するに呪い拡散系の話なのか。謝っていたってことは。

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/07/28(木) 09:59:26 ID:M4ODg5MTU

    少し怖かったけど、
    とても良い話で感動しました!

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2017/03/04(土) 11:06:13 ID:Y5MjEwMjg

    長文は大抵創作だと思う。こんなにこと細かく台詞とか覚えてるわけないし。

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2017/03/04(土) 18:13:49 ID:EwOTQ2NzI

    邪眼持ちか、エナジーバンパイアか…

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