2ちゃんねるやネットの怖い話・恐怖体験談や都市伝説などをまとめた背筋凍りつく系の恐怖読み物サイト。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

編集プロダクション勤めの俺宛てに届いた1通の奇妙な手紙

 2016.08.18     恐怖体験談     コメントを書く     Loadingお気に入りに追加
古ぼけた手紙
この記事の所要時間: 842

 2009年の暮れ、会社に1通の手紙が来た。編集プロダクションに勤めている俺への、名指しの手紙だった。

中を読むと、自分のエッセイを読んで添削して欲しい事、そして、執筆指導をして欲しい事の2点が、主な内容だった。

奥付(本の最後の出版社や発行者、編集者などの名前が載ってる部分)で名前でも見たんだろうかと思いながらも、初めての事態に少々不信感を抱きながら返信。

持ち込んでくれれば読むが、その後も個別に指導を続けるのは無理である事をしたためた。

 

 その翌日、宅配便の担当者から、宛先に該当する人がいないとの電話を受けた。その言い回しに若干違和感を覚え、詳しく聞いてみると、その宛先は北関東にある刑務所だった。

同封されていた返信用封筒に記されていた住所をそのまま書いたのだが、意外な展開に戸惑い、差出人の名前で検索すると、傷害事件で逮捕された男の名前だった。

収容された場所がそこであることは、ネットで調べた限り確かな様だったが、既に出所している人物だったため、誰かの嫌がらせの線をまず疑った。

改めて封筒を見てみると、2つの事に気がついた。

  • 封筒に書かれていた差出人の住所と、返信用封筒に書かれていたそれが違う場所である事。
  • 封筒と便箋に使われていたペンが別物である事(筆跡は見た限りでは同一の様)。

2つ目の意図・意味は上手く推測できず、とりあえず誰かにからかわれたような気になり、よせばいいのに、封筒の方の住所へ改めて返信をする事にした。

正直怒りの気持ちもあったが、恐怖もあったため、そういう気持ちは表さず、形式通りのビジネスレター的な書き方にした。

 

 その4,5日後、返信が届いた。封筒の裏を見ると前回と同じ住所だった。あの受刑者と同じ名前で届いた事に少々怯えつつ封を開き、次の文を見て血の気が引いた。

『○○○は、もう3年も家に戻っておらず捜索願を出しているのです。もし居場所をご存知ならお願いですから教えて頂けませんでしょうか。』

ネットで見た限りでは、言い渡された刑期と確定判決の出た時期から考えて、出所は去年の夏辺りのはずだった。

特赦・恩赦・仮釈があったにしても3年前は早すぎる。

3年間服役していて家にいないのであれば、それを捜索願出す訳も無いし、もし仮に親が知らないうちに息子が服役してたにしても、その捜索願を受けた警察側で彼の現状は分かるはずだと思った。

 

 同姓同名の別人なのか?それとも他の理由があるのか?ここで終わらせたい気持ちと真相を知りたい気持ちに揺れて、俺は手紙に書かれていた電話番号にかけてみる事にした。

固定電話で市外局番を見る限り、送り元の住所と一致していたし、恐らく母親だと思われる書き手の文は、嘘には思えなかった。

聞きたい事は大きく3つ。

  • 息子さんは過去に傷害事件(実際は併合罪であったが詳細は省く)で服役していたのか。
  • もしそうなら出所はいつだったか、また、3年より前の足跡は把握しているのか。
  • 彼は文筆活動を志している人間だったのか。

いきなり不躾な質問揃いだったが、こっちも片足突っ込んでるので知りたい気持ちが強かった。

 

 意を決して手紙に書かれていた番号に電話をかけ、暫くすると繋がった。予想通り年配の女性の声が聞こえ、そして質問をぶつけてみた。

『○○○は大人しい子で、そんな暴力沙汰なんて考えられません・・・。3年前と言いましたが・・・いなくなったのに気づいたのが3年前なんです。

ずっと家に篭りっきりの○○○が、部屋の前に運んだ食事に手をつけなくなり、そういうことは・・・時々はあったのですが・・・それが続いて、思い切って部屋を覗いてみたらいなくなってて・・・。学生時代の連絡網、全員に電話してみたんですけど、誰も知らないって・・・

頭のいい子ですから、作文は好きでしたし成績も良かったので、小説は・・・部屋の中を見なかったので分かりませんが・・・

いなくなって・・・やっと○○○のお友達から手紙が来たと思ってお返事しましたのに、暴力事件だなんて酷すぎます!』

もちろん、こちらの経緯と、お聞きしにくい事ですが止むを得ずと言う旨は伝えたのだが、徐々に声が上ずってきていた。

非礼を詫び、私も真相が知りたいのですと食い下がり、手紙が本人の物であるかどうか見てもらう話をつけた。

 

 

 その住所は都内だったため、その週の土曜に俺はすぐにそこを訪れた。声のヒステリックさとはイメージの違う、意外と普通の40後半ぐらいの女性がドアを開けてくれた。

応接室に通され、そこで手紙を見せる。

「○○○の文字です・・・。でも返信用封筒が刑務所の住所だなんて・・・私にも分かりません・・・。でもあの子はおとなしい子ですからその人とは違うんです・・・」

 

その後続いた会話での彼女の弁を信じるのなら、○○○とは高校卒業後引きこもるようになり、大人しく優しく、でも人を怖がって、彼女ですら部屋には入れたがらなかったという人らしかった。

20後半の年齢は、ネットで調べた受刑者の物と一致していたが、それには触れられなかった。

「マスコミの方なら○○○の居場所を調べられるんじゃないんですか??お願いします。もう一度会わせて謝らせて下さい、お願いします」

急に目をむいてそう言いはじめた彼女に、自分には一般人ができる事しかできない事を前置きした上で、分かった事があったら連絡致しますと伝えた。

 

「○○○さんの部屋、もしよろしければ見せて頂けませんでしょうか?」

恐る恐る聞いてみた。

彼の記した別の文章があれば、自分で筆跡を照らし合わせる事もできるし、何かしらのヒントがあるかもしれないと思ったからだ。

一瞬躊躇いの表情を浮かべはしたが、

「はい・・・そうですね・・・でも○○○には内密にお願いします」

そういって彼女は2階へと俺を促した。

ページ:

1

2

この記事が気に入ったら
いいね!してね♪

怖いコピペの最新情報をお届け致します!
 閲覧回数:1,851 PV
 評価:12345 4.50 (2 件の評価)
Loading...Loading...
 カテゴリ:恐怖体験談
 タグ: ,  ,  ,  , 
 PR:怖い動画 - 心臓が弱い方も安心の完全無料

関連記事

ピックアップ

他サイトの更新情報

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

検索

アーカイブ

2016年12月
« 11月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

怖いコピペSNS