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「コロし合い」西澤保彦の短編小説にまつわる後味の悪い話

少年、恐怖、不気味
この記事の所要時間: 514

後味の悪い話 その166

418: 本当にあった怖い名無し 2016/10/11(火) 00:32:24.85 ID:pE4o11990

西澤保彦の短編小説「殺し合い」

 

現代社会の裏で超能力が一般には知られていないが実在する世界。
超能力が「何の能力が」、「いつ」、「どこで」使われたかが冒頭で提示され、「誰が」、「何故」、「何をした」を解明するSFミステリーシリーズ。
…のミステリ要素のあまり無い番外編、いつものレギュラーキャラがチョイ役で一般人のゲストが主役。

語り部の中学生の少年は親戚の結婚式で式場に来ていた。
久しぶりに会った伯母は「小さかった頃毎晩おねしょしていたあの子が立派になって~覚えてる?うちに泊まりに来たときも云々~」と大勢の前で大声でくっちゃべっている。

少年は無駄に広くてお化けの出そうなボロ家のトイレ(汲み取り式+裸電球)が怖くて夜トイレに起きられず、本気で思い悩んで多大な努力を要して克服したのに会うたびにいつまでも寝小便垂れ扱いされることにうんざりしていた。

 

やっと伯母から開放されて親の所に戻ると父親が親戚たちの前でくだを巻いていた。
最近電車の中で若者に肩がぶつかったとかで殴られそうになった話に始まり、キレる若者、少年犯罪の凶悪化、ホームレス狩り、ストーカーetc。

「この国はどうなっちまったんだろうなー、人の命なんか何とも思って無い連中がうようよしてるもの。罪悪感なんて無いんだよ連中には、警察なんてなんの役にも立たないしさー、変な奴に目をつけられたら終わりだよ。戦争と変わらないよ殺し合いだよ今の世の中はさー」

少年は白けた気持ちで聞いていた、父親に言われるまでもなく殺し合いの世の中を肌で感じていた。
学校で些細なことから苛めの標的にされ陰湿で執拗な嫌がらせを受けていること、公園でホームレス半ゴロしにしてやったぜー、と嘘か誠かげらげら笑いながら話す同級生。
少年はこんな世の中でも臆せず立ち向かって生きていた。

 

419: 本当にあった怖い名無し 2016/10/11(火) 00:34:48.95 ID:pE4o11990

父の話は続いている「うちの息子の小学校の担任もひどい奴でさー教室に火をつけて教え子全員焼きコロそうとしたんだぜー」

その担任教師は若い真面目な先生だったが学級崩壊で精神的に追い詰められ、ある日教卓の前で大声で怒鳴りつけた。
その瞬間教室の後ろのロッカーから火の手が上がり教室は大パニックになった。
警察と消防が現場検証した結果なんら人為的な痕跡は見当たらず担任は罪に問われることは無かったが父兄と生徒の間で担任が火を付けたという噂は止むことなく結局学校に居られなくなった。

少年は父に証拠は何もないのに決め付けるなと反論するが父は「なんかうまいやり方でなんとかしたんだろ」と聞く耳持たない。

結局父は「殺し合いの世の中」とやらを嘆きながら同じ口で証拠もない人間をサツ人鬼扱いして社会的に抹殺しておいて全く罪悪感なしに親戚中に言いふらしているのだ、言いようのない嫌悪感を感じた少年はその場を離れる。

 

あの火事の時、少年は逃げ遅れた同級生の少女を救って火傷を負っていた。
その痕は今も残っているがそれは我が身を顧みずに他人を助けた勲章であり、少年の勇気と誇りの源である。
結局その少女は事件の後転校してしまい、担任と少女の姉との婚約も破談になってしまったが…

その時、ロビーにあの少女に似た面影を見つけた少年は思わず後を追って一緒のエレベータに飛び乗る。
ドアが閉まった直後、乗客の一人の男を指差して少女が叫んだ。
「こいつ放火魔よ!」
次の瞬間、男が少女に襲いかかるより早く一緒に乗っていた他の乗客たちが男を取り押さえた。

 

420: 本当にあった怖い名無し 2016/10/11(火) 00:36:07.73 ID:pE4o11990

ちくしょう皆焼きコロしてやると叫ぶ男、しかし何も起こらない、実は他の乗客とは超能力問題の専門家。
(シリーズのレギュラー、名前は出ない)「発火能力」を持つ男をずっとマークしており既に超能力は対策済みで封じられていた。

「やっぱり姉さんが結婚するから火をつけに来たのね、小学校の時あたし等をころそうとしたように!」
やはりあの時少年が助けた少女だった、そして男は元担任だった。

「小学校の事件の当事者か、何故この男が火を付けたと解った?」と専門家。

「はぁ?知らないわよそんな事、でもあんな事するのコイツしか居ないんだからコイツがやったに決まってるじゃない」と少女。

なんだただのカンかよと苦笑する周囲、一方一人蚊帳の外に居た少年は愕然としていた。
何だよ結局コイツだったのかよ…、証拠もなく人を犯人扱いするなと言ってきた自分一人が馬鹿で周りは皆正しかったのかよ…

更に少女が追い討ちをかける、
「ま、全然大した事なくて誰も怪我一つ無かったけど~、あ、そう言えば一人すっトロい子が逃げ遅れて火傷してたっけ~キャハハ」

 

一人取り残された少年はトイレの個室内で震えていた、火傷の勲章はもう失われてしまった。

学校に行くのが怖くて仕方ない、同級生たちはホームレスと同じように自分を半殺しに、いや本当にコロすだろう。
遊び半分で罪悪感など無くげらげら笑いながらきっと、コロす。

その時少年の脳裏に幼い頃、夜のトイレの恐怖をどうやって克服したのかの記憶がよみがえった。
シーツを頭から被り自分もお化けの仲間のふりをしたのだ、何故同級生達が恐いのか?奴らがひとごろしだからだ。
ではどうするか?それは…

誰かがトイレに入ってきた、少年はズボンからベルトを引き抜くと個室から飛び出し背後から首を絞め始めた。
騒ぎを聞きつけほかの客に取り押さえられてもずっと虚空を絞め続けたのだった。
(完)

 

引用元: http://hayabusa6.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1473998698/

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