稲川淳二「わけあり物件」後味の悪い話

後味の悪い話 その171
ではオカルト話をひとつ
稲川淳二「わけあり物件」
ファミレスに勤めているM君が「浴室が使えない」というわけあり物件を借りることになった。
浴室が使えない理由は排水溝が使えないかららしい。
ある夜、M君が寝付けずにいると、ふいに浴室の方からシャワーを浴びているような音が聞こえてきた。
おかしく思ったM君が浴室に向かうと、曇りガラスのドアの向こうに女の影が見えた。
幽霊だ!とM君が固まっていると、女は気がついたのかガラス戸に体を押し付けてきてきた。
M君は「幽霊がいる!」と警察に電話したがいたずら扱いされてしまい、次に勤めているファミレスの店長に電話をした。
店長に電話しているうちに、女が少しずつドアから出てきてM君に近づいてきた。
M君は店長に「幽霊が近づいてきた!」と絶叫した後、それ以上言葉を発しなかった。
心配した店長がM君のアパートに来ると、そこはかつて同じファミレスに勤めていた女の子が住んでいたアパートだった。
実はM君が借りたのは、その女の子が強盗に浴室で殺された部屋だった。
大家さんから鍵を借りた店長が部屋に入ると、そこには気絶したM君がいた。
それを見ながら大家さんは「ああまただめでしたか」と呟いた。
アパートを引き払ったM君が同僚たちに自分の体験を告げると、同僚はみんな恐怖に震えたが、S君という同僚だけM君に質問しだした。
「その女の幽霊って若いの・・・へえ、若いんだ」
「かわいいの?・・・へえ、かわいいんだ」
「シャワー浴びていたの?・・・へえ浴びていたんだ」
「ということは全ネ果?・・・全ネ果だったんだ!」
「そしてガラス戸に密着したんだ・・・そしてガラス戸が開いたんだ・・・」
「そして出てきたんだ?前は抑えていた?・・・抑えてなかったんだ・・・全ネ果で?全ネ果で?」
「そして倒れたM君に覆いかぶさってきたんだ・・・ということはおっ●いも密着してきたんだ!」
ほかの同僚がみな怖がる中、
S君は「いいなー!!!」と羨ましそうに叫んだ。
やっぱり幽霊より生きている人間のほうが怖い
>>79
後味は悪くない
悪くないけど
そのS君と同じ発想をしてしまった自分は胸糞悪い
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