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黒猫の「くーたん」猫に関する不思議な話

黒猫
この記事の所要時間: 455

猫に関する不思議な話 22

18: 本当にあった怖い名無し 2017/08/03(木) 21:06:41.47 ID:4grlIYTJ0

841 :黒猫1/3:2012/02/17(金) 16:43:26.20 ID:cmJ5xHrv0
30年近く前…思えば俺が物心ついた時から我が家には黒猫がいた。
すでに成猫で、目の色はゴールドというか、どこにでもいる黒猫。
メスで、尻尾が長く、歩くときはそれを立てて優雅に振っていた。
俺が小学校から戻るといつも玄関先にいる。
『おかえり』のつもり(?)なのか、ニャ~と短く鳴いて俺の顔を見上げてた。

黒猫は賢くって人なつっこいとよく言われるけど、例に違わず人によく慣れていた。
それと、猫は空気が読めるとも言うけど、人との距離の取り方も絶妙だった気がする。
例えば7,8歳頃の記憶だけど、友達とケンカして機嫌を悪くして帰宅すると近寄ってこない。
でもアニメか何か見て機嫌が直ると、いつの間にか俺の隣で寝ている。
頭をなでてやると、俺の膝の上に乗りグルグル喉を鳴らす。
「くーたん…」と名前を呼んで抱き上げると、俺の耳元をペロペロ舐める。
グルグル喉を鳴らして、小さな鼻息、ざらざらの舌の感触、リアルに今でもはっきり覚えている。
親から叱られてベソかいてると、微妙な距離をとってそばで心配そうにしてるとか、
覚えているシーンも数年間にわたっていくつもある。

2つ下の妹も黒猫をかわいがった。何かの包装用の赤いリボンで首輪を作り、黒猫につけてあげていた。
俺「ゆったりめにつけてあげないと、くーたんが苦しいよ」
妹「うん、わかってる」
この会話もリアルに覚えている。

小5の時に親父の仕事の都合で引っ越した。
ところが、この時期を境に俺の黒猫の記憶が途絶えている。

 

19: 本当にあった怖い名無し 2017/08/03(木) 21:07:07.78 ID:4grlIYTJ0

842 :黒猫2/3:2012/02/17(金) 16:44:15.87 ID:cmJ5xHrv0
引っ越しや転校、新しい友人と知り合い遊び、いろいろあったから印象が薄くなったのか、
引っ越し先がペット禁止で親が知り合いにでもあげたのか…
中学、高校、大学、黒猫のことはその後も時々思い出したけど、勝手にそう考え、一人で納得していた。

今年の正月。
俺も所帯を持って、妹も嫁ぎ、実家にそれぞれ家族を連れて集まる。
実家に到着すると、妹一家もほぼ同時にやってきた。
と、ふと隣の家の庭に目をやると、赤い首輪をつけた黒猫がいた。
「くーたん…」ふと口をついて出た。
妹もそっちを見て、「くーたん、私も覚えてる。おとなしくてキレイないい猫だったよね」と懐かしそうに言った。

年始の挨拶をしてテーブルを囲む一族。おせちとお酒で話しも盛り上がる。
俺はふとさっきの黒猫を思い出して、親父とお袋に尋ねた。
「そう言えば、○○町(黒猫の記憶がある時期に住んでたところ)から引っ越す時、くーたんどうしたんだっけ?
誰かにあげたんだっけ?一緒に引っ越したんだっけ?」
不思議そうに顔を見合わせる両親。
親父が、「…なんだ、そのくーたんって?」。
俺が、
「はいはい、とぼけなくていいから!黒猫のくーたんだよ。
…あ、ひょっとして捨てた?もしそうだとしても。今更気にしないからどうしたか教えてくれよ」
と言うと、妹も話題に乗っかってきた。
「そうそう、私も気になるし!くーたんのその後!」
そしたら親父が意外なことを言い出した。
マジメな顔で「オレが猫嫌いなの知らないのか?オレは結婚してから猫はもちろん、何の動物も飼ったことはないぞ」

 

20: 本当にあった怖い名無し 2017/08/03(木) 21:08:01.52 ID:4grlIYTJ0

843 :黒猫3/3:2012/02/17(金) 16:45:18.06 ID:cmJ5xHrv0
今度は俺と妹が顔を見合わせる番だった。
「絶対、そんなことない!抱いた感触、喉を鳴らす音、全部覚えてるし!」
「そうそう!いつもリビングの床で寝てたじゃない!」
俺と妹が口々に言うと、親父はからかわれてると思ったのか、ちょっとムッとしたような顔をした。
お袋が見かねて呆れたように口を挟んだ。
「○○町のアパートはペット禁止だったよ。飼えるわけないでしょ」
絶句した。
両親の顔を見るととてもウソをついているようには思えなかった。
妹も混乱しているようだったが、何かを思いついたように「兄ちゃん、アルバム!昔のアルバム!」。
そうだ、親父は昔からカメラが趣味で、俺と妹の成長記録の写真は山ほど実家にある。
1枚でも写っていれば、勘違いしているのは両親の方とわかる。

屋外の写真には目もくれず、部屋の中で撮った写真を片っ端からチェックした。
それでも100枚以上はあったが、全部見終わって背筋が寒くなった。
本当にくーたんの姿は、1枚の写真にも写っていなかった。
妹も顔色が変わっていたが、
それでも『自分は小さかったから、何か勘違いしたんだろう』と、自分に言い聞かせているようだった。
だが俺の方は、引っ越し当時10歳を越えていた。
他の記憶は全部ほぼ正確なのに、なぜ黒猫だけ混乱(?)しているのか?
(しかも小さい子供とは言え、妹という証言者もいる)
絶対ぬいぐるみとかじゃない、重み、感触、音、匂いまでリアルに覚えている。
毎日玄関先まで迎えにきて、遊んでくれた、あの黒猫は何だったんだろう?

 

引用元: http://mao.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1501761343/

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