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身代わり人形って知ってる?

 2015.03.22     都市伝説・ネタ     7件     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 61

ここは県立S学園。

伝統ある、といえば聞こえがいいが、実質ただのオンボロ校である。

近くに新しい私立高校ができたこともあり、来月廃校が決定した。

そんななか、校内では異様なほどにオカルティックな話が流行っていた。

その奥底には、何か起これば廃校は取りやめになるかもしれない、といった子供達の無邪気な思いがあったのかもしれない。

だが、彼らはその火遊びの危なさに気付いてはいなかった。

 

科学という明かりを手に入れ、調子に乗って暗がりに光を当てていると、いつか光の届かない、本当の闇に呑まれてしまうかもしれないことを―

  :
  :

「ねぇ、聞いた?天野くんたちがやるっていってたこっくりさん、みんな途中で気絶したんだって!!」

「夜中の3時に踊り場の階段で三回回るとね…」

「おい越川!魔法陣作るんだろ、急げよ!」

日常的に交わされる、そんな会話。

だが、祐子の耳に入ってくるのは、全て聞いた覚えのあるものだった。

その時、ふと違和感を感じて教室の隅を見た。

そこでは、数人の女子がこそこそとなにかを話していた。

祐子は数秒考え、違和感の原因に思い当たる。

だれもが平気でオカルト話をしているなか、ひそひそ話すような人は他にいなかったのだ。

それが気になって、祐子は聞き耳をたてていた。

そして…

 

「身代わり人形って知ってる?」

 

 

結局、その言葉が気になった祐子は話の発信者らしき三人を捕まえて、話を聞いたのだった。

それをまとめると、

  • 三人のうちのだれか(誰だったか覚えてないらしい)がその情報を仕入れてきた
  • それは身代わり人形というもので、それをすると、一度だけ自分に降り懸かる災厄を防いでくれるとか
  • やり方は、おおざっぱに書くと、自分の持ち物で人形を作り、それに自分の血をつけ、池(水は異界に繋がるらしい)に流す(真似しないように!)
  • やろうとしたら、霊感の強い(自称だが)一人が「絶対ダメ!!」といったためやらなかったらしい
  •  

    三人(特に自称霊感)はやらないほうがいい、といったが、祐子はもうそんなことは聞いちゃいなかった。

     

    人形には消しゴムを使い、学校の裏の池に流した。

    (流しちゃったのに、どうやって身代わりになるのかしら?)

    帰り道に思いついたこの問いは、すぐに答えをだしてくれた。

    祐子が寮に着いて(S学園は全寮制である)自分の部屋へ戻ると…

    「ひぃっ!!」

    そこにはたしかに、先程流したはずの人形があった。

    人形は池に流したはずなのに、まだ血がついていた。

    むしろ、その赤を吸収したかのようだった。

    言い知れぬ恐怖を感じた祐子は、それを押し入れにほうり込んだ。手には血がついていた。

    悪夢の始まりはそれからだった。

     

    毎晩夜中になると、『何か』が押し入れをス―ッと開け、
    ピタッ・・ピタッ・・
    と濡れたような音をして歩き回るのだ。

    そして、最後は必ず祐子のベッドの横で止まるのだった。

    祐子はひたすら目を固くつぶって耐えた。

    朝になるとベッドの横に、あの消しゴム人形がいた。

    そんな風にして眠れない日々が続くと実生活にも影響がでる。

    最初に
    「大丈夫?」
    と声をかけたのは、友人の一人、夏子だった。

    わけを話すと、夏子は明らかに信じなかったが、祐子の目の隈を見て、
    「家、来る?」
    と言った。

    祐子には天の助けに思えた。

    夏子の家は、両親が事故で死に、家に夏子一人しかいないため、特例的に自宅通学を認められていた。

    結局祐子は二日間寮に戻らず、夏子の家で過ごした。むろん、何も起こらなかった。

     

     

    三日目の朝、さすがにバレる可能性があったので、仕方なく寮に帰った。

    祐子は気が重かったが、それは自分の部屋の前で最高頂に達した。

    だが、突っ立っていてもしょうがないので、ドアノブにカギを挿し、回す。

    意を決してドアを引いたその時、

    「♪~♭♪¶♪☆~」

    「っ!!」

    ケータイが鳴りだし、電話がかかってきたことを知らせた。夏子だった。

    「もしもし」

    『あっ、祐子ぉ~。さっきさぁ、あんた家に教科書忘れてったんだけど…』

    何となくホッとし、返事をする。だが、ふとドアを見て、顔色が変わった。

    わずかに開いたドアのすき間から、
    血まみれの手が、
    にゅーっ、と伸びて・・

    「きゃあっっ!!」

    祐子はケータイを放ると、すぐさまドアを閉めた。息が荒かった。

    『ちょ…もしもし!?祐子!?』

    異変を察した夏子はすぐにやってきた。

    ドアの前で呆としていた祐子はいっしょに入ってくれ、と頼んだ。

    恐る恐るドアを開けるがなにもない。

    リビングのドアを開けると、何故かカーテンが閉まっていて、暗かった。

    カーテンを開けようとして近付くと・・

     

    ヌルッ

     

    足が滑った。床が濡れているようだった。

    だが、よく見てみると…

    「ひっ!」

    床は、まるで血まみれの『何か』が歩き回ったように、真っ赤な足跡で埋まっていた。

    「あ……あぁ……」

    それでも一瞬の後、光を取り入れようと、カーテンまで走り、思いっきり開けると―

    窓は、赤い顔形と手形でいっぱいだった。

    部屋から出られない『何か』が、窓に顔と手をひっつけて主を待っていたかのようだった。

    その時、
    バタン
    と音がして、リビングのドアが閉められた。

    祐子はハッとして駆け寄る。

    しかし、磨りガラスの向こうの人影は、ドアノブを回すことを許さなかった。

    「夏子!お願い!!開けて!!!」

    「祐子…ごめん…でも……さっきから…祐子の…に…血……の…」

    その瞬間、世界から音が消えた。

    祐子の耳に聞こえたのは、ス―ッという、あの音だけだった。

    ピタッ・・ピタッ・・

    『何か』が近づいてくる。

    そして―

     

    「ミーツケタ」

     

    ズルッ・・ズルッ・・・

    何かを引きずるような音がしばらく続き、またス―ッ、トンと音がして、闇への扉は閉ざされた。

    我に帰った夏子が再びリビングのドアを開けたとき、そこにはもう、何もなかった。

    誰かが住んでいた、形跡すらも―

    自らが裏切った友の名を叫ぶ声が、がらんどうの部屋に響いた。

    一瞬、小さく、だがはっきりと、押し入れから返事が聞こえた。

     

    「モウイナイヨ」

     

    さっと押し入れを開けると、そこにはバラバラになった赤い消しゴムがあった・・

      :
      :

    異界のモノには気をつけましょうね。

    なんでもない顔をしながら、その辺の棚の上で、あなたが手に取るのを待っているかもしれませんよ。

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    コメント

      • 名前: 怖い名無しさん
      • 投稿日:2015/08/26(水) 15:04:44 ID:U2OTI1NTM

      ネタなのに怖い人形にビビった((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

      • 名前: 名無しさん
      • 投稿日:2015/08/26(水) 20:46:04 ID:IyMDQ4NjI

      怖い罠付きかよw

      • 名前: 怖い名無しさん
      • 投稿日:2015/09/01(火) 17:22:58 ID:E0OTA2ODI

      良い作り話だった。

      • 名前: ??
      • 投稿日:2015/11/06(金) 03:05:56 ID:gxODc0ODU

      県立なのに「~学園」でしかも全寮制なのかww

      • 名前: 怖い名無しさん
      • 投稿日:2016/06/02(木) 09:32:55 ID:E4NDYxNzI

      文中にある写真は何?
      裕子の写真?

      • 名前: 怖い名無しさん
      • 投稿日:2016/06/02(木) 09:39:27 ID:E4NDYxNzI

      間違えましたすみません祐子です
      2016年6月2日コメントしてます

      • 名前: 匿名
      • 投稿日:2016/08/15(月) 18:51:37 ID:U4MDgyODA

      騙されたか

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