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叫び声と共に施工工事されたマンション

 2015.04.01     恐怖体験談     コメントを書く     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 20

今から十数年前、俺は関東地方のとある町で、マンションの施工工事をやっていた。

建物自体はほぼ完成し、電気屋、水道屋、内装業者などが仕上げの工程に入った頃、変な噂が立ち始めた。

三棟ある建物の一つで、夜間作業中に男の叫び声を聞く者が続出したからだ。

俺の会社がその建物の工事に入った頃、納期も間近で、徹夜作業が何日か続いていた。

他の業者からその噂を聞いていた俺は、なるべく一人になることを避けた。

なぜなら、その叫び声を聞いた者に限って、怪我や事故が頻繁にあったらしいからだ。

現場責任者はゼネコンのすかした奴で、お払いしろとの要望を無視していた。

 

ある夜、俺と同僚は徹夜作業になった。

マンションの三階、西側の部屋で配線工事をしていると、同僚が声をかけた。

「今うめき声みたいなの、聞こえたよな」

俺は電動ドライバーを使っていたので聞こえなかった。

「やめろよ。もう俺ら二人しか残ってないんだぜ、気味悪いだろ」

そう言って振り向くと、同僚は壁に耳を当て固まっている。

「ここ来てみろよ、はっきり聞こえるぞ」

仕事が手につかない同僚にちょっといらいらして、俺はその壁に耳を当てた。

何も聞こえないなと思っていると、突然、サッシ窓がガタガタと、音を立てた。

地震じゃなかった。

俺らは互いに顔を見合わせた。

そして、ベランダに面したサッシ扉に目をやった。

二人同時に声を上げた。

頭から血を流した男が立っていた。

顔はぼこぼこに腫れ上がり、まるで生きている気配はなかった。

 

もう仕事どころじゃなかった。

俺らは作業詰め所に逃げ帰って、朝が来るのを待った。

 

ここから先の話は、噂を俺がまとめただけで、妄想フィクションなんだが、つまり、洒落にならない事件の可能性があるってわけで…。

 

まあゼネコンの玄孫受けみたいな土建屋が、何かしでかした人間を始末したのでは?

基礎工事のコンクリ打つときに、いっしょに埋めたんじゃないかと。

実際、柱付近の外壁に耳を当てると、うめき声が聞こえたのは俺も確認した。

ある部屋なんか、どこの業者か知らないけど、いっぱいお札貼ってたし。

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