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夢の中のくねくね

この記事の所要時間: 436

僕がその夢を見出したのは田舎風の島に越してきてから最初の秋頃でした。

その日は午前中に、島に一つしかない小学校に友人達と早くから集まり、鬼ごっこや隠れんぼ等子供らしい遊びをひたすらやっていたせいも有ってか、夕頃になってから急に疲れが襲ってきて、縁側に面した部屋でうたた寝をしていました。

多分その時が最初の遭遇でしたでしょうか、僕が夢の中で気が付くと、僕は僕の家から南に少し離れた所にある田園地帯に立っていました。

 

夕日が沈む頃でしょうか、真っ赤な光の中誰もいない田んぼに立ち尽くしていた僕は急に心細くなって誰か他に人がいないかとそこら中を見回しました。

すると夕日の逆光が眩しくて最初は気が付かなかったのですが、誰かが遠い所で動いているのが見えたのです。

当然僕はすぐにその誰かのいる方向へ掛けよって行ったのですが、途中で「それ」が異様だという事に気が付きました。

遠くから見る限りは黒い人形のシルエットだったのですが、だんだん近付くとそれが激しく動いているのが見て取れて、更に目を赤い逆光のなかこらすと「それ」が狂ったように四肢を振り回しているのが分かったのです。

「振り回している」というのが、関節などがまるで無い様に、有り得ない方向に足が「ぐにゃっ」と曲がる上に、「それ」自体がぐるぐると回転していてそれでも「それ」は転倒したりせずに赤い光のなかをひたすらくねくね、くねくねと踊り続けていました。

 

夢の中の僕は最初は半分好奇心からかそれを凝視していたのですが、段々とそこに居ては行けない様な圧迫感を感じ始めました。
というのもその「くねくね」が踊りながら少しずつ近付いてくる様なのです。

段々と黒いシルエットは輪郭を帯びてきました。

僕は何故だかは分かりませんが危機感を感じ、逃げ出そう、逃げ出そうと自分に必死に言い聞かせましたが、足は全く動こうとしません。

固く目をつぶり、叫びだした瞬間に僕は目を覚ましました。

気が付くと外は既に真っ暗になっており、僕は汗びっしょりでした。

僕はとにかく助かったという安堵感から息を大きくつきました。

もうあの夢をみる事は無いだろう。

事実、その通り僕はもうその夢をみる事は有りませんでした。

そんなことがあってから数ヶ月が立ちました。

 

僕は夢の事などすっかり忘れて、いつもと同じように友人達と島中を走り回っていました。

僕の家から南に行った所に良い遊び場があるのを友人の一人が見つけたようです。

僕達は結構遅い時間になって夕日が暮れ始めていましたが、そんな事も気にせずに遊ぶ気満々でした。

そこに行く途中、友人の一人が急に
「忘れ物をした」
と言い出しました。

釣り竿だったか他の何かだったかは覚えていませんが、友人の一人は家に走って行きました。

他の友人達も待っているのがうっとうしかったらしく、一旦家に帰って思い思いの物を取ってきてまた集まろうみたいな流れになり、皆散り散りになっていきました。

しかし、僕は別に欲しいものは無かったらしく、また、待ち合わせ時間がそんなに離れていなかったので田んぼ沿いの道路に一人腰を下ろしていました。

夕日の赤い光の中、腰を下ろしていたその瞬間はとても静かで、遠くの波音さえも聞こえた様な気がします。

耳を澄ませていると何かの気配がします。

僕が目をこらして辺りを見回すと、見覚えのある「それ」が赤い光の中にいました。

 

くねくねと動く黒いシルエット、途端に脳裏にあの夢がフラッシュバックしてきます。

赤い光も同じ、「くねくね」も同じ、近付いて来る事も、足が動かなくなっている事さえも……

今回はいくら叫んでも「覚める」という事はありません。夢ではないのですから。

黒い「くねくね」は近付いてきます。

ぐるっ!びたん!ぐるっ!びたん!

という感じに蠢く四肢が間近に近付いてきます。

ぼくは滅茶苦茶に手足を動かそうとしますが僕の体は石のように固まっています。

「もう駄目だ!」

黒い「くねくね」の顔が笑った様に歪んだのを感じた時、僕はそう確信しました。

「おい!何しとるんじゃ!」

急に僕は頭に痛みを感じて我にかえりました。

 

見ると、最初に走っていった友人が竿を手にして心配そうにこちらを見ています。

友人によると、僕は叫び声を上げながら狂った様に手足を振り回していた様です。

空中を凝視して
「来るな!来るな!」
と……

友人がいくら叫んでも聞こえなかい様で、仕方なく手にしていた竿で僕の頭をぶっ叩いてくれたようです。

結局その日は、僕は家に帰り、もう二度と午後になってからは田園には近付きませんでした。

あれは結局なんだったのでしょうか?何故夢に出てきたのでしょうか?

今となっては何も分かりませんが、あの日、赤い光の中、無茶苦茶に叫びながら四肢を振り回していた僕の姿を想像するとゾッとします。

友人が助けてくれなかったら僕は最終的にどうなってしまっていたのか…

あの「くねくね」は未来ああなる筈の僕の姿だったのでしょうか?

幸いな事に友人が救ってくれてから、僕は「くねくね」を一度も見ずに、小学校を卒業して島を後にしました。

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