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切ない霊体験

この記事の所要時間: 318

もう13年くらい経つのかな…

当時、親友(以下A)には大学で知り合った○恵ちゃんという彼女がいました。

私達と2人はよくつるんでいて、どこに行くにもほとんど4人で1セットという関係でした。

話は13年前の寒い季節の夜でした…

 

その日、Aは深夜までのレンタルビデオ店のバイトを終え自宅に戻ったのは夜中の2時頃だったといいます。

週末のせいか、いつも以上に忙しかったので帰宅するとそのまま寝入ってしまったのですが暫くしてから不意に着信音が流れたそうです。

携帯を取ると○恵ちゃんから…
『なんだよこんな時間に』
と時間も時間だけに不機嫌そうにAが言うと、いつもは明るく答えるはずの○恵ちゃんが、その時は明らかに何かが違う様子だったそうです。

 

 

『まだ、起きてたんだごめんね』

彼女の最初の返事はこれだったのですが、何か電波状態の悪いところにいるみたいで、時折
『ジー』
とか
『シャー』
とかいう音が語尾に混ざっていたそうです。

『どこにいるんだ?』
と親友が尋ねると

『前に言ってあったけど、今日田舎から友達が出てきてるから、みんなで深夜のドライブ中』
と彼女は答えたそうです。

 

親友は
『そういえば、そんな事いっていたなぁ』
とその事を思い出したので、
『あんまり、夜遊びしないで帰ってこいよ電波悪いなぁ高速からか?』
と眠気もあったので早めに電話を切ろうとしたそうです。

だけど、なぜかその日は彼女がなかなか電話を切ろうとせずに、しまいには
『就職するならここがいい』
とか
『○○くんは胃が弱いんだから食べ過ぎるな』
とか、どうでもいいことをひたすらしゃべっていたそうです。

親友が
『どうした?なんかあったのか?』
と聞くと、最初は○美ちゃん黙っていたのですが、なぜか涙声で
『ごめんねごめんねなんでもないのごめんね』
と繰り返したそうです。

Aも気になったそうですが、眠気には勝てず、明日会う約束だけをして電話を切ったそうです。

 

次の早朝でした。

Aが○恵ちゃんのお母さんからの電話で起されたのは…

首○高速湾岸線から四○木方面に向かう分離帯で○恵ちゃんの乗った車がハンドル操作を誤って分離帯に激突するという事故を起したのでした。

高速隊の人の話では乗っていた4人は全員車外に放り出され、ほぼ即死状態だったそうです。

○恵ちゃんも近くの病院に搬送されたそうですが、途中で亡くなったそうです。

 

Aがお昼過ぎに○恵ちゃんの自宅に行くと、憔悴しきった顔のお母さんがいきなりAに泣き付いて
『ごめんね○○くんもう○恵とは会えないのごめんね』
と繰り返したそうです。

その時、なぜか昨日の○恵ちゃんの
『ごめんね』
を繰り返していた電話を思い出したそうです。

そして落ち着いた頃にあるものを手渡されたそうです。

それは○恵ちゃんの持っていた壊れた携帯でした。

おかあさんの話では搬送先の病院で右手にしっかりとストラップが絡まっていたそうです。

ただ搬送された時間をお母さんに聞いて、Aはふと疑問を感じたそうです。

搬送先の病院についた時間が“午前2時35分”だったそうです。

しかし、その時間は確かにAが電話で話をしていた時間だったので、理由をお母さんに説明し、○恵ちゃんの履歴を調べようということになりました。

そこで、知り合いの警察関係者にお願いし調べてもらったそうです。

…確かに履歴は2時35分を過ぎてからも通話中だったそうです。

壊れた電話が通話でもしていたのでしょうか…

今でもこの話を思い出すとAは
『あの時電話を切らなければ…』
と電話を切ったことを悔やんだそうです。

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