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助手席の野郎はどこだい

この記事の所要時間: 327

以下はバイト先の上司から聞いた話です。

夜の山道を1台の車が走っていました。

乗っているのは1人の男。

街までは遠く、前にも後ろにも車はありません。

 

しばらく走っていると、周囲がモヤモヤっとしました。

霧でも出たのかなと思っていたら、後ろに車が1台。

 

彼は

「こんな時間に走ってる車もあるんだな…さっきまではいなかったのに」

と思いながらも、普通に車を走らせていました。

 

しかし、しばらくすると、その後ろの車が急に近づいてきたのです。

そして彼の車の真後ろにまでやって来たかと思ったら、いきなりパッシング。

彼はびっくりしました。

 

しかし、その車はまた離れていきました。

ちょっと気持ち悪いと思いながらも、彼は再び運転に集中しました。

 

ところが、またもや後ろの車が近づき、そしてパッシング。

そして離れていきました。

彼は怖くなり、車のスピードを上げましたが、後ろの車は同じ事を何度も繰り返します。

 

そうこうするうちにようやく山道が終わり、街の明かりが見えました。

彼は急いで山を下りると、麓にあったコンビニに車を止め、中に駆け込みました。

 

そして店員に

「変な車が追ってきている。警察を呼んでくれ!」

と叫びました。

 

店員が驚いて電話をしようとしたそのとき、あの車がコンビニに止まったのです。

そして中から1人の男が降りると、コンビニに入ってきました。

彼は怖かったのですが、ここはコンビニだし、店員もいるので多少勇気が出ていたので、男に文句を言いました。

 

「あんた一体どういうつもりなんだ!」

 

しかし、彼は怒鳴った後で思い切り驚きました。

なぜなら、その男も彼と全く同じセリフを言ったからです。

驚きながらも彼は、男にどういうことか事情を聞きました。

すると男はここに来るまでの顛末を話し始めました。

 

 

夜の山道を1台の車が走っていました。

乗っているのは1人の男。

街までは遠く、前にも後ろにも車はありません。

しばらく走っていると、周囲がモヤモヤっとしました。

霧でも出たのかなと思っていたら、前方に車が1台。

 

彼は

「こんな時間に走ってる車もあるんだな…さっきまではいなかったのに」

と思いながらも、普通に車を走らせていました。

 

することもなかったので、彼は前方の車を眺めていました。

暗くてよくわからなかったのですが、車内にいるのは1人だけのようです。

しかし、よく見ていたら助手席にも人影が見えました。

 

「あれ?さっきは1人だけ乗ってるように見えたんだけどなぁ」

と思ったその瞬間、信じられないことが起こりました。

運転席のシートの上の部分、つまり運転手の首筋のあたりに向けて、助手席から真っ白い手が2本、スーっと伸びていったのです。

 

彼は驚いて車を近づけ、パッシングをして運転手に知らせようとしました。

すると、その光のせいでしょうか、助手席から伸びた手はまた戻っていったのです。

彼は安心し、車を離しました。

 

しかし、しばらくすると再び助手席から白い手が…

彼はまた車を近づけてパッシングしました。

するとまた手は戻っていきました。

 

そうこうするうちにようやく山道が終わり、街の明かりが見えました。

前方の車は急いで山を下りると、麓にあったコンビニに車を止めました。

 

それを見て、彼は

「いたずらにしてもほどがある。文句を言ってやろう」

と思い、自分も車を止め、ここに入ってきたのです。

 

話し終えた男は最後に語気荒く質問しました。

「で、助手席の野郎はどこだい」

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