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法と怪異の接点という観点での正当防衛

この記事の所要時間: 114

警察関係の話で「法と怪異の接点」という観点でひとつ。

先日、親戚の葬式があった。

(別に、葬式がらみの怖い話ではないので、悪しからず)

そこで検事をやってる叔父と久しぶりに会った。

通夜の席で叔父と2人で酒を飲んでいると、自然と話題は叔父が関わった事件の話になる。

叔父がしたのは、こんな奇妙な話。

広島のとある個人経営の商店の店主が、夜半にふと目を醒ますと物音がする。

廊下に出てみると、全身黒づくめで小面の能面をかぶった「何か」にでくわす。

驚いた店主は、廊下に立ててあったゴルフクラブを手に取り、その能面をめったうちにし、その「何か」を階段から突き落とした。

果たしてその「何か」の正体は、能面をかぶった空き巣であり、殴打による頭蓋骨陥没骨折。

さらに、階段から転げ落ちたときに頚椎を折って死亡した。

店主は不法侵入に対する正当防衛が認められ無罪。

店主いわく。
「悪霊かと思った」

 

僕はその話を聞いて、ふうっとため息をついた。

「丸腰の相手を凶器を持って一方的に殺害しても、正当防衛で通るものなの?」

「場合によるが、通る。」

叔父がうなずく。

そして、このあとの叔父の言葉に、俺は少し震えた。

 

「そもそも、不法侵入に対する正当防衛は法的に、幽霊や化物の存在を暗黙のうちに前提にしている。」

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