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押し入れから毎晩不気味なオバケが滑るように出てくる激安アパート

この記事の所要時間: 541

この姑塩漬け殺人は、不動産E社で働いていた友人Sから聞いた話です。

高卒で不動産屋に就職したSが入社から半年を過ぎた11月頃に、Sの友人Tに賃料が安く駅から近い物件を紹介してくれと頼まれ、築15年の古いアパートだが和6洋4.5風呂トイレ別ユニットバスの木造アパートを紹介しました。

Tは物件の下見後即契約しそのアパートへ引っ越しました。

 

翌年3月にTの友人M(Sの友人でもあります)が上京して来てTのアパートで新居が決まるまで同居する事に成りました。

Tは洋間にパイプベッドを置いて寝て、Mはその横に自分の布団をひいて寝ていたそうです。

数日たって、MがTに自分は和室で寝たいと言い出しました。

TがMに理由を尋ねると、Mは申し訳なさそうにこう話しました。

 

「居候している身でTを脅かすようなことを言うのに気がひけて今まで黙っていたけどもうだめだ。壁が薄くて隣の部屋の人のTVの音や声が聞こえるのはまだ我慢出来るが、押入から人が毎晩出て来るんだよ。夢か幻覚かもしれないが、あの顔を毎晩見るのは絶えられ無い。押入の無い和室で寝ればあんな夢は見なくて済むんじゃないかと思って、和室で寝たいと言ったんだ」

 

Tは引っ越してからそんなおかしな体験を一度もしていなかったし、ましてSにはお化けが出るとこ紹介したら殺すからなと何度も念を押していたので、笑ってMの話しを聞き流したそうです。

それから毎晩03:00頃にMがTを起すようになったそうです

「マジで今出たんだって」

Mは毎回真顔でTにこう言ったそうです。

Tは半信半疑ながら、「そこまで言うならオレがそっちで寝てやるから、お前はベッドで寝ろ」と言って、翌日はTとMで寝る場所を交換しました。

 

今日はMに起されないだろうと思って熟睡していたTはその日もMに起されました。

「お前の上、素通りしてベッドで寝ているオレんとこに来やがった」

Tはてめえいい加減にしろ!と言って、Mと取っ組み合いの喧嘩をしましたが、お互い疲れたところでMが真剣な顔で「隣室で誰か死んでいるのかも知れない。それでその幽霊がこっちの部屋に出てきているのかもしれない。Sに一度確認してみた方がいい」こう言い出しました。

 

 

その日のうちに会社に出勤していたSを呼び出して、3人でMの話を詳しく聞いたところ次の事が判りました。

毎晩03:00頃に出てくるお化けは、押入から音も無くすべるようにMの寝ている場所まで来ていた事。

そのお化けには手も足も無く、黒く長い寝袋の様な形で寝袋の様な胴体から出ている頭は長い白髪頭で顔は判らない事。

恨み言など何も言わず、ただ老婆のような泣き声だけ聞かされる事。

昼間でも押入か隣室から老婆の押し殺すような泣き声や唸り声がたまに聞こえて来る事(Tは入居してからそんなものは全く聞いた事が無い)。

Tが居ない時に押入の天井と床板を外してみたが何も無かったこと。

 

Sは押入側の隣室の入居者へ分別ごみの出し方で注意する事があったので、3人で飯を食いに行った後隣室の中年男性を訪ねました。

用件を伝えた後、Sはさりげなく中年男性に隣室の騒音などについて聞いてみました。

その中年男性はMが話したお化けを見たといったような話はしませんでしたが、Tの部屋側からお婆さんの押し殺すような泣き声や唸り声がたまに聞こえて来る事、隣室の嫁さんを見かけないがお婆さんを置いて引っ越したのか?

などといった話をしました。

そこでSが隣室の住人は昨年引っ越しており、今は学生(T)が住んでいると伝えたところその男性は驚いた様子で、今も嫁にいびられているお婆さんの声が自分の部屋にたまに聞こえてくる、あの声は何だ?とSに詰め寄ったそうです。

 

Tの部屋にもどったSは、隣室の人もMと同じ様に泣き声が聞こえると言っていたと2人に話したところ、TはSに業者に頼んで押入近辺を調べてくれと頼みました。

そこでSがその前にオレがちょっと見てみると言って押入の壁板をトントン叩いて調べ出しました。

Sは調べているうちに床板や他の壁板がコンコンという軽い音を返すのに、押入と風呂を挟んだ壁板だけボンボンといった何か詰まっている様な音を返し、またその壁板が少し膨らんでいるのに気付きました。

 

Sがそこで板を外すと、黄色い袋のようなものが見えました。

Sはこれはヤバイと思い、会社の先輩と大家さんを呼んで壁板全部を外し、後から来た警察官がその袋を引っ張り出しました。

取り出された袋は、黄色い寝袋で中に何か詰まっている様にズルッといった感じで出したそうです。

寝袋を押入から出した後、警察官が寝袋のチャックを開けようとしたところ・・・

Tが突然

「オレの部屋で開けるな!」

と興奮して警察官に怒鳴りました。

その場にいた全員が、これはもう事件がらみだと確信していたため、寝袋は部屋から持ち出され警のワゴン車で開けた所やはり仏さんが入ってました。

 

これは結構有名な事件なのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、事件が起きた十数年前は今騒がれている子供の虐待死事件のように、ボケ老人問題で介護疲れの親殺しや無理心中事件が多発していました。

そんな中で起きたのが、この姑塩漬け殺人です。

事件の概要はこういったものでした。

 

Tが入居する前に嫁と姑がその部屋に入居していた(契約は10月まで有ったそうですが嫁は8月に退去)姑は嫁の実母でなく旦那の母親。

旦那が女をつくって失踪、嫁と姑がこの部屋へ引っ越してきた。

姑は旦那以外に身寄りが無く、旦那失踪後は嫁が面倒をみていた。

嫁は自分を裏切った旦那への復讐を姑に虐待と言う形で毎日繰り返した。

食事を満足に与えず、頭から熱湯をかけたりアイロンを押しつけたり、かなり惨い事をしていた。

(ご遺体の腕などから折れた針が何本も出てきたそうです)

姑は老後の面倒をみてもらっているという負い目から痛い痛いというだけで逃げ出さなかった。

 

ある日、嫁が姑が布団から出てこないので様子を見ると死んでいた。

嫁は怖くなって姑をゴミ袋で何重にも包み、中に漬物用の塩を大量に入れ、更に寝袋に入れて押入の板を外し、そこに押し込んで隠した。

そして、嫁の退去後に別の入居者(今回の知人たち)が偶然死体を発見し警察が捜索し嫁は逮捕。

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