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タクシーに乗り込んできた自分以外の誰か

 2015.06.16     恐怖体験談     コメントを書く     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 36

日付が変わって本日のAM1時過ぎに、ひどく恐ろしい体験をしました。

残業のため終電で帰ってきた私は、家の近くまで走っているバスがもう終わっていたため、タクシーに乗って帰ろうとしました。

タクシー乗り場にて、しばし待つこと数分。

すぐに自分の乗る番が来て、私はタクシーに乗り込むと家の近くのコンビニを指示しました。

残業でかなりイライラしていたので、私は相当に不機嫌でした。

なので、仏頂面で窓の外の景色をひたすら眺めていました。

 

ここまでは、なんと言うことのない普通の話です。

しかし、普段からタクシーに頻繁に乗る私は、今日に限って何故か運転手の真後ろに座りました。

普通、一人でタクシーに乗るならば、乗ってすぐの助手席の後ろに座りますよね?

でも、自分でも解らないのですが、今日に限ってわざわざ運転手の真後ろまで移動したんです。

そして、その時はその不思議な行動を疑問にも思いませんでした。

 

数分ほどタクシーに揺られていると、タクシーは何故か目的地までの道を外れて見当違いの方へ曲がります。

私は、慌てて運転手に言いました。

「ちょっとちょっと。何でそこで曲がるんです?そっちじゃないでしょう」

しかし、運転手は不思議そうに聞き返してきます。

「え?だってお連れさんの家のほうが近いですし、先にそっちに行かれるでしょう?」

一瞬、運転手が何を言っているのか理解できませんでした。

「お連れさんて、何のことです?」

すると、タクシーは止まり、運転手が後ろを振り向きました。

「お客……」

そう言うと、運転手の顔が明らかに強張りました。

薄暗い車内の中で、明らかに表情が動揺しています。

「あ、あれ。もう一人女性の方と一緒でしたよね?」

もちろん、車内には私と運転手の二人しかいません。

女性など乗っているわけがないのです。

「何言っているんですか。私は初めから一人でしたよ!ちょっと、ふざけないでくださいよ!」

残業でイライラしていた私は、かなりきつく運転手に言いました。

「そんな……だってお客さんと一緒に髪の短い女の人が一緒に乗って。それでお客さんは○○までで、女の人は××までと確かに……」

運転手は、おろおろしながら私に弁解します。

そして、突然こう言いました。

「お客さん。料金要らないから、ここで降りてください!」

 

いきなりの事で呆気に取られましたが、私はその言葉にひどく腹を立てました。

「何を言い出すんですか。訳の分からないことを言ったり、途中で降りろだの。何なんですか!?」

「いいから!お願いですから降りてください!お金は要りませんから…」

運転手の懇願に立腹しながらも、こんなおかしな運転手のタクシーになんてこれ以上乗っていられないと私はそこで降りました。

そして、そこから歩いて帰ることにしました。

 

歩きながら私は、ふとあることに気づきました。

運転手が言っていた××という場所。

確か、昔に帰宅途中のOLがストーカーに襲われて亡くなったという事件が起こった場所でした。

それを思い出した私は、とたんに怖くなって家まで走って帰りました。

 

こんな怖い思いをしたのは生まれて初めてです。

今日も残業で仕事が遅くなるだろう事がわかっていたので、仮病を使って会社を休みました。

今日ばかりはタクシーには乗りたくなかったですから……

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