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どうしても奇妙な影が印刷されてしまう恐怖の印刷機

この記事の所要時間: 249

デザイナーをやってるんだけど、ある時に納品されたチラシに変な影が印刷されてた。

ぼんやりと暗くなってる部分が大きく出ていて、印刷会社に文句言ったの。

版も見せてもらったんだけど、別に版にはそんな影はない。

まぁ印刷機の詳しい所まではわかんないから、とりあえず刷り直してもらうって事になった。

だけど、待てども待てども上がってこない。

印刷会社に連絡しても、印刷機の調子が悪いの一点張り。

クライアントへの納期も押して、どうしようと思っていたら印刷会社から連絡があった。

印刷機がどうしてもちゃんと動かないから、今回の仕事は他に回して欲しいとのことだった。

 

結局クライアントの指定した納期には間に合わず、代理店からこっぴどく怒られた。

印刷会社には頭に来たが、その印刷会社は今迄すごくいい仕事してくれる所だったのに、どうしたんだろうという心配があったので、仲のいい営業を飲みに誘い詳しく事情を聞くことにした。

 

 

その夜、居酒屋で乾杯の後、営業はチラシを2枚オレに差し出した。

2枚ともオレが作ったチラシだが、1枚は最初の影が写ったチラシ、2枚目はもっと濃い。

「ここだけの話にしてね」

そう念押しして営業の人は話してくれた。

 

2枚のチラシのうち、1枚目は最初に納品されたもの、2枚目は次に刷り直した物だという。

「あらあら、2枚目のがひどいじゃん」

「○○さん、よく見てよね。なんか見えない?」

よーく見ると…人の顔…?

「そう、人の顔。見覚えない?」

「え、ちょっとわかんない。何コレ?」

「前、一度会った事あるでしょ。職人の人。Mさん」

「あ、あのオジサン?」

「あの人ね。先月亡くなったの。印刷機に腕まきこまれて」

出血多量だったそうだ。印刷機はローラーを取り替えて再稼動することになったが、それから調子はよくなかったという。

 

「最初はね、1枚目みたいな感じだったんですよ。○○さんとこだけじゃなくてね。この印刷機通したもの全部。メーカーに見てもらったけど直んないの」

そうするうちに社内では、そのMさんの幽霊じゃないかという噂がたちはじめたそうだ。

「んなアホな、って思うじゃないですか。でもね、○○さんにダメだしされて刷り直したコレ見てオレも確信したね。こんなに濃くでたのはじめてだったし。オレ鳥肌たっちゃった」

確かに鳥肌ものだった。

まるで感熱紙の上に中途半端に熱いものをのせてしまったような感じで、男の顔がぼんやりとうかんでいた。

「…これからどうするの?」

「祈祷師呼んでお払いしてもらうことになってる。それでダメなら新しいの買わなきゃ。だから仕事しばらくうけらんない。申し訳ないんだけど…」

 

それから、お払いをしてもらった印刷会社は復活したに見えたが、社内は相当ゴタゴタしたらしく、やめてしまう人が続出してしまい、オレもそこには仕事を頼まなくなった。

確かにやばい出来事だったけど、ここまでひどくならなくても…と正直思ったが、後に事情を聞くと内部ではもっといろいろあったそうだ。

長くなるので一旦区切るけど、人事ながら怖かった。

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