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歯磨き中に感じた背後の気配

この記事の所要時間: 214

まだ小学校の高学年ぐらいのころ、母子家庭の僕は札幌郊外のボロアパートに母と兄と3人で暮らしていました。

その日は、確か中学生の兄の修学旅行の日で、母と二人の晩のことでした。

当時、そのボロアパートには風呂洗面所がなく、就寝前の歯磨きは居間の奥の2畳ほどのスペースの台所で行っていました。

僕の通っていた小学校では歯磨き習慣みたいなことを定期的に行っており、綺麗な歯の生徒には賞状と粗品のような物が配られていたんですね。

僕は結構その賞状を毎回もらっており、もちろんそれは日々の入念な歯磨きの成果だったわけです。

 

 

その日も、いつも通り入念な歯磨きを長い時間かけて行っていました。

すると、背後に人の気配がするんです…

多分、母親だろうと別に気にもとめず歯磨きを続けました。
振り返りもせずに…

当時、僕の歯磨きに要する時間は15~20分と結構長かったと思います。

しかし、その気配は消えることなく、その長い時間ずっと僕の背後に存在していました。

振り返って見たわけではないのですが、あきらかに中年の女性の気配だと認識できたんです。

そして、その気配がどんどん近づいてくることもわかりました。

 

あきらかにその気配が僕のすぐ後ろに立っていることがわかりました。

それは呼吸すら感じる距離まで僕の背後に近づいていたんですから…

それでも僕には恐怖心のような物はありませんでした。

その気配が母の物だと思っていたからです。

(多分狭い台所でしたので、歯磨きの順番待ちしてるのだろうぐらいに思っていました)

 

そしてようやく歯磨きを終えた僕はうがいを済ませ振り返り
「終わったよ」
と一言。

しかし、そこには母の姿はありませんでした…

そして、その瞬間玄関でわずかな物音。

急いで玄関に行きましたが、やはり誰もいなく玄関の鍵もしまっていました。

 

言いようの無い恐怖感が僕の中に広がり、急いで母が寝ている部屋へ…

そこには、いつも通り布団に入り女性誌を読む母の姿がありました。

「ねぇ、僕が歯磨いてるとき後ろにいた?」

「いないわよ、ずっと本読んでた」

平然と答える母を見て恐怖が倍増。

 

すぐ背後に吐息まで感じた気配がなんだったのかは今でもわかりません…

それ以来、歯磨きに要する時間は減り、虫歯ができたのは言うまでもありませんが…

全然怖くないと思いますが、僕が唯一経験したそれらしき話でした。

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