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亡くなった祖父と楽しくおしゃべりしている夢を見た従兄弟

この記事の所要時間: 228

小学生の頃、母方の祖父が亡くなりました。

すぐに親が新幹線の手配を済ませ、関東の自宅から関西にある祖父の家へ向かいます。

翌日になり無事にお通夜を済ませると、日が暮れてから親戚一同が大広間の一室に集まって、故人を偲びつつワイワイとお酒を交わしました。

その頃の私はまだ幼かったせいか、「人が死ぬ」ということが「いなくなる」程度にしか認識できず、両親や親戚のひとに
「おじいちゃんはいつ戻ってくるの?」
と尋ねて回っていました

 

 

その日の晩のことです。

急にトイレに行きたくなった私は、
「トイレ行きたい」
と母を揺さぶりました。

しかし、彼女は熟睡しているのか、ちっとも起きない。

父も同じで、親戚の人達すら、スースーという静かな寝息を立てたまま・・・

誰も私の
「トイレに行きたいから起きて」
という呼びかけに応じてくれませんでした。

(私「1人で1階へ降りて行くのは怖いな、まぁこの際誰でもいいや!」)

そう思い、寝ている従兄弟(私の2つ年下の子)を叩いて起こしました。

彼は眠そうに目をこすり
「おトイレ?僕イヤやー、○○(私の名前)1人で行ってきーや」
と口を尖らせましたが、私に腕を引っ張られ、しぶしぶ同行してくれました。

 

1階は真っ暗闇。

トイレのすぐ横は、祖父の遺影が置かれた部屋です。

「トイレの前で待っててね?先帰ったらダメだよ?」

念を押しながら従兄弟にそう言い残し、私は用事を済ませました。

出てくると、従兄弟の姿がありません。

「暗くて怖いから先に帰ったな!」

私は怒りながら二階へ駆け上がり、真っ暗闇の中、感覚だけを頼りにして自分の布団を見定めると、そのまま潜り込んで眠ってしまいました。

 

朝がやってきました。

その頃には皆が起き出していて、朝ごはんの準備やら、雑談やらしています。

そこに従兄弟の姿を見つけた私は、彼に駆け寄って
「何で先に二階に帰ったのよー」
と訴えました。

しかし、従兄弟はキョトンとしています。

すると、側に居た祖母が言いました。

「お婆ちゃんが朝、一番に起きたんやけどね。一階に降りてったら、●●(従兄弟の名前)がお爺ちゃんの遺影の前で丸なって寝てたから驚いたんよ」

私は、思わず遺影のある部屋を見ました。

白黒のおじいちゃんの写真が目に入りました。

それから従兄弟の顔を見て
「…なんで?」
と聞いても、
「僕はよう知らん」
と首を傾げるばかり。

 

従兄弟はその日の晩に、私のトイレに付き合ったことや、その後、遺影のある部屋へ行って眠ったことなど、全く覚えていないと言いました。

ただ、夢は見たそうです。

元気な頃の祖父と、楽しくおしゃべりしている夢。

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