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大震災で倒壊した家の荷物を置くために借りた奇妙な気配がするアパート

 2015.07.22     恐怖体験談     コメントを書く     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 224

某大震災の後、家の荷物を置くためにアパートを借りた。

震災で倒壊した家からは少し離れてはいたが6畳x2、トイレ、キッチン付き、駅から徒歩5分で3万円という破格の値段だった。

地震後のボランティア価格で出される物件も多く、風呂も無く築30年以上たっていたのでその価格に納得していた。

仕事場が近いこともあって、俺だけがそこに一人暮らし。

初めてアパートに入ったときから「奇妙な気配」はあったのだが、その日はとくに強かった。

 

TVを見ながら持ち帰った書類を片付けていると、玄関を開ける音がして足音が近づいてきた。

どうやら、隣の部屋に入ったようなのだが…

家族の誰かが荷物を取りにきたのだろうと無視していたが、蛍光灯をつけた気配が無い。

そのまま何かを探すような音は続いている。

じわじわと恐怖が心の中を広がる。

焦りのためノドが渇いてきたのだが、その部屋の前を通らないとトイレにも台所にもいけないので湧きあがる恐怖を打ち消して台所に向かった。

音のする部屋にはだれも居なかった。

すぐにでもアパートを飛び出したかったが、こんな現象は初体験のオレは気のせいということにして、そのままコンビニに酒を買いに行った。

 

アパートに帰ると、点けていたはずの電灯やTVが全て消えていた。

蛍光灯のスイッチを入れてもまったくつかなかったのだ。

部屋の電気、TV…この2つしかつけていなかったのにブレーカーが落ちていた。

それからも怪現象を無視する日々がつづいたのだが、ある日、いつものように玄関を開けて足音が近づいてきた。

いつものように隣の部屋で止まるかと思っていたが、足音はそのままオレの居る部屋のドアの前まで来たのだった。

 

キイィィ

ドアのきしむ音がする。

部屋の外から蒸し暑い空気が流れ込むのがわかる。

TVはバラエティー番組をやっていてお笑い芸人のバカな笑いが響いていたが、オレの周りには張り詰めた空気がただよっていた。

 

意を決して振り返ると…

ダダダダッ
と、走り去る足音が聞こえた。

ちびりそうなくらい怖かったが、空き巣だったら危険だと思いなおして玄関の鍵を確認に行った。

空き巣ではなかったようだ…

 

部屋に戻って、怖さのあまり酒をあおりながら仕事を続けたが、玄関を開ける音、近づく足音はずっとやむことは無かった。

いまはアパートを引き払って、建て直した家に住んでいるが、そのアパートを引き払うときに管理人さんが言った言葉が忘れられない。

 

 

「ココ最近ではアンタが一番長持ちしたね…荷物置きって言うから貸したんだけど、実際に住むとは思わなかったよ」

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