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飢饉の年に坊主斬りと名付けられた峠にまつわる広島県の怖い民謡

 2015.07.25     本当は怖い民謡・民話     4件     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 149

飢饉の年のことである。

草木は枯れ果て、飢えのために死ぬものが相次いだ。

食人が横行し、死人の肉の貸し借りさえ行われる有様だった。

 

 

ある日、広島県の東城町の粟田にある大奥寺の坊さんが、竹林の庄屋の名越家に法事に招かれて、大変なもてなしを受けた。

庄屋の家は地元の名家で、この飢饉といえども蔵には十分な蓄えがあった。

 

法事が済むと、住職の前に様々な料理が並べられた。

大好物の蕎麦が山のように並ぶと、住職の目の色が変わった。

日ごろ、食べるものに事欠いていた住職はそれを夢中でかきこんだ。

腹いっぱいになるまで、ものも言わずかきこんだ。

 

やがて、住職は手厚く礼を言って帰っていった。

はや日は暮れていた。峠までさしかかると、二人のさむらいがぬうと出てきた。

さむらいの目が住職の腹を見つめた。

その体は枯れ木のように痩せ細り、眼ばかりが光っている。

 

「和尚、法事の帰りか」

「そうじゃ」

住職は、気味の悪いのを抑えて一息入れた。

「何ぞ食うてきたな」

「それがのう、蕎麦が山ほど出てきた」

とさむらいの一人が住職の後ろへ回った。

「食った後で茶は飲んだか」

「何の、茶も酒も飲むものか。ここ何日も食うとらんけ、夢中でかきこんだわ」

「坊主、許せ」

一瞬、背後から斬りつけた。

悲鳴をあげ、住職が仰け反ると、もう一人が腹に刀を突き立て、一文字に切裂いた。

倒れた住職の腹からぬるぬる血だらけの蕎麦をかきだすと、笠に載せ小川へ走った。

茶を飲んでなかったので、蕎麦はそのままの形をしていた。

 

二人のさむらいは、流れに蕎麦を洗いながら、息もつかずに食うた。

 

 

夜が明けると、住職の死骸にカラスが群がり、ついばんだ。

住職は白骨となって土に横たわっていた。

砂塵が吹き寄せた。

 

それ以来この峠は「坊主斬り」と呼ばれるようになった。

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コメント

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2015/09/05(土) 11:00:07 ID:E3MjM0OTE

    噛まないんだなあ。

      • 名前: 名無しさん
      • 投稿日:2015/09/05(土) 11:50:11 ID:g4ODM4MTE

      蕎麦をかまないって?噛まないで食うほど腹減ってたんじゃ?

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/02/15(月) 15:42:14 ID:I1OTM4OTc

    蕎麦なんだからそもそもそんなに噛まないだろう
    それより、そうめんを食べた後に茶を飲まないと化け物に腹を割かれてそうめんを食べられてしまう、という話を連想させて面白いな
    何か関係あるのかな

    • 名前: 匿名
    • 投稿日:2016/08/03(水) 03:58:37 ID:A5ODE4NTA

    人の腹の中から取り出さないと食べ物がないなんて、坊主も侍も可哀想だな でも殺すのはよくない

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