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お面の人が怖いと泣いて怯える子供の感性の鋭さと人間の恐ろしさ

 2015.08.04     人から聞いた怖い話     2件     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 1013

友人のNから聞いた話です。

Nは大きくて古い団地に住んでいたのですが、小さい頃に同じ団地だった子でカナコちゃんという友達がいたそうです。

カナコちゃんちとNの家は、何件か離れていましたが同じ階なので、カナコちゃんの家に良く遊びに行ったそうです。

カナコちゃんちの居間の壁にはお面が飾ってあり、見たところ地方へ旅行した際に旅の雰囲気に酔って買ってしまった類の様で、他の置物と一緒に飾ったまま忘れ去られ放置されている感じだったそうです。

しかし、Nはそのお面がとても怖くて、カナコちゃんはよくあんな怖いお面のある家に住めるなーと思っていたそうです。

カナコちゃんも、そのお面をとても怖がっていたそうです。

それは、カナコちゃんが直接Nにお面が怖いと言ったのではなく、カナコちゃんがそう言っているところを見たそうです。

 

それは、ある夏の日だったそうです。

カナコちゃんちには冷房がなかったため、風の通りを良くする為、玄関のドアにカマボコの板を挟み少しだけドアを開けていたそうです。

Nがカナコちゃんの家の前を通った時に、玄関の隙間からチラッとカナコちゃんが立っている姿が見えたので、話しかけようとしたら家の中からカナコちゃんのお母さんが
「ちょっと!なにボーッとしてんのっ!そこをどいてよっ!通れないじゃない」
と怒っている声が聞こえて、

続いてカナコちゃんが泣きながら
「…グスン・グスン…お面の人…怖いの…」
と言っていたため、なんかマズイとこ見ちゃったなーと思ったNは、その場を足早に通りすぎたそうです。

しかし、Nはその時に何か疑問を感じたそうです。

その日以外でも内容は聞こえなかったそうですが、たまに玄関でカナコちゃんの泣き声とお母さんの怒鳴り声を聞いたことがあったそうです。

 

ある日、Nがカナコちゃんと外へ遊びに行くためカナコちゃんちへ迎えに行ったときのことです。

カナコちゃんが家の中で鍵か何かを探していたため、Nは玄関に入って待っていたそうです。

かなり狭い間取りなので、玄関からは居間まで丸見えだそうです。

昼間でも日当たりが悪いために家の中は薄暗く、その日カナコちゃんのお母さんは家に居なかったそうです。

Nが、ふと居間にある例のお面を見ると、お面に何か黒い物が被っていて揺れているなーと思ったそうです。

ジーっと見てみると、それは長い髪の毛だったそうです。

サッシから吹く風に髪の毛が揺れていて、まるでお面から生えた髪の毛のようだったそうです。

Nは、目がそらせなくなりジーっと見ていると、また髪が風に揺れてお面の顔が現れた時…。

お面の目がゆっくりとNの方を見て、口角がゆっくりと上がり、ニターっと笑ったそうです。

その時、Nは周りの景色が見えなくなり、音も聞こえず、ただ暗闇でNとお面だけが目を合わせていたそうです。

そして、お面は徐々にNの方へと顔の向きを変えて、正面にNと向かい合ったそうです。

Nは、この後まさかお面が近づいてくるんじゃ!っと思ったそうです。

Nは身動きが取れず、自分がカナコちゃんちの玄関に立っていることも忘れて、ただ恐怖を感じていたそうです。

お面は案の定、徐々にNへと近づいてきて、なぜか近づく度に少しづつお面の顔から人間の顔に変わったそうです。

お面はどんどん距離を縮めてきて、肌の質感なども見て取れる距離にきたそうです。

Nはもうダメだと思い、お面が目前に迫るのを見ていたその時
「ちょっと!」
っと声がしたそうです。

ハッと気付くと、カナコちゃんがNの足元で窮屈そうに靴を履いていて
「なにボーッとしてんの!そこをどいてよっ!通れないじゃない!」
と言っていたそうです。

Nは夢が覚めたように現実に戻ったそうです。恐怖で足がガクガクして、涙をポロポロ流して泣いていたそうです。

その時にカナコちゃんは、ぴくっと動きを止め、Nの顔を見たそうです。

カナコちゃんは、自分が母親と同じことを言っていたことに気付き、そしてNに何が起きたか察したみたいだったそうです。

そして、Nは疑問が解けたそうです。

どうしてカナコちゃんが泣いていたあの時「お面が怖い」と言わずに「お面の人が怖い」と言っていたのかを。

 

 

友人Nの住む団地は、とても古く住人が沢山いるため、エレベーターは北側と南側に二台ずつ設置されていました。

Nの家は、南側のエレベーターを使用した方が近いのですが、学校や駅へ行くときなどは北側のエレベーターの方が通りへ面していて近いため、普段は北側を使っていたそうです。

その日、Nは家へ帰ろうとエレベーターを待っていました。

たまたま、その日は郵便ポストの中を見たかったので、普段は使わない南側のエレベーターを使うことにしたそうです。

エレベーターのボタンを押し、ポストから郵便物を取り出してエレベーターを待っていると二台のうち、右のエレベーターのドアがガーっと開いたそうです。

Nがエレベーターへ乗り込み、ドアを閉めるボタンを押した時、高校生くらいのお兄さんが、閉まりかけたドアに慌てて入ってきたそうです。

Nはその時、自分がわざとドアを早く閉めて他の人を乗らせないようにしたと思われたら嫌だなーと思ったそうですが、エレベーターを待つ間、ホールにはN一人しかいなく、誰かが走ってくる音さえすれば、待っててあげたのに…と思ったそうです。

そのお兄さんは、慌てて駆け込んで来た割に足音が全くしなかったそうです。

きっと、うちと反対側のポストの陰にいて見えなかったのかもと思い、Nは取り出したチラシ類をめくっていました。

Nの家の階に着き、エレベーターを降りようとした時です。

そのお兄さんが突然、開いたドアの前に立ち、Nが降りれないように出口を塞いだそうです。

お兄さんのその行動が全く理解できず、Nはお兄さんの顔を見上げたそうです。

そのお兄さんの目は、一重でとても細く、感情が無く無表情で、生白い肌と狭い肩幅。

なぜか、お兄さんの肩が震えている?お兄さんは手を前に合わせているお兄さんは手に何か持っている。

お兄さんの手へと視線を下げると、Nは血の気が引いたそうです。

お兄さんは変質者で、自分の卑猥な部分なものをNに見せつけていました。

Nはどうしよう、どうしよう、と慌てふためき、そして大声を上げることを思いついたそうです。

「帰りたいっ」
緊張し過ぎて、思うように大きな声が出なかったそうです。

普通は助けて!とか叫ぶのですが、とっさに口に出たのは帰りたいだったそうです。

もう一度、Nは叫びました。
「帰りたいっ!!」

今度は、ホールに響くような声が出たそうです。

叫ぶと同時に、お兄さんはドアの前からサっと逃げ、非常階段の鉄のドアを力任せに開けると、よくあんな弱そうな体で…と関心したくなるほどの素早さで姿を消したそうです。

 

 

それから数年が過ぎました。

Nは、その事件をたまに友達同士で冗談を交えて話したりすることもありましたが、ほとんど記憶から薄れていたそうです。

ある日、家族で車で出掛けた際に、駐車場から近い南側のエレベーターに乗ることになったそうです。

Nは事件のことを忘れていましたが、南側のエレベーターには抵抗があり、その事件以来一人で南側のエレベーターを使うことはありませんでした。

その日は、家族がいたので南側でも安心しながら、ホールでエレベーターを待っていたそうです。

家族でエレベーターを待っている間に、重たそうな荷物を持った男性がヨタヨタ歩いて来たそうです。

エレベーターが着いて、最初にN家族が乗り込んだそうです。

Nはドアを開けるボタンを押して、男性が入ってくるのを待ってあげていました。

そして、その男性がヨタヨタとエレベーターの中へ入ってきた時。

Nは男性の顔を一目見て、雷を打たれたような恐怖とショックを感じたそうです。

知らない人なのに、なぜかこの男の人が怖い!すごく怖い!と。

その男は、無愛想な声で
「すみません、三階をお願いします」
とNに言い、ハッとしたNはすぐに三階を押したそうです。

その時、Nは本能的に自分の顔をこの男に見られてはいけないと感じて、下を向いていたそうです。

Nは家に着いて男のことを色々考え、ようやく思い出しました。

やはり、例の猥褻男でした。

もうあれから何年もたっていて、男の顔も数秒しか見ていなかったというのに。

例の出来事は思い出せなくとも、あの時の恐怖だけは男を一瞬見てすぐに思い出すとは…と自分の潜在能力に関心したそうです。

 

 

それから、又しばらくたった時のことです。

突然、カナコちゃんの話に変わりますが、カナコちゃんの母親はカナコちゃんを連れて団地を出たそうです。

そう遠くはない町へ引越したそうです。

カナコちゃんの両親は、昔からうまくいっていないようでした。

結局、カナコちゃんのお父さんだけが団地に残ったそうです。

カナコちゃんはあまり両親の不和話をしたがらなかったため、Nはカナコちゃんちが別居したのか離婚したのかわからないままでした。

 

ある日、Nが一階でエレベーターを待っていた時、久々にカナコちゃんのお父さんに会ったそうです。

カナコちゃんのお父さんは外の方を見たり、ホールをキョロキョロして誰かを探しているみたいだったそうです。

Nもカナコちゃんのお父さんも同じ階に住んでいるため、エレベーターが着き二人で降りたそうです。

カナコちゃんのお父さんが自宅のドアの前を見て、
「あっいたいた!ここにいたのか~下にいるのかと思っちゃったよ」
と誰かに声をかけたそうです。

見ると、カナコちゃんちのドアの前にNの知らない女の人が立っていたそうです。

女の人が振り向いたとき、Nはあの日と同じ、雷を打たれたような恐怖とショックを感じたそうです。

今度は恐怖と同時に、すぐに思い出したそうです。

 

その女の人は、Nが幼い頃の夏の日、カナコちゃんちの玄関で見たお面の人だったそうです。

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コメント

    • 名前: 名無しさん
    • 投稿日:2015/08/07(金) 14:24:04 ID:Q2MTM5MzE

    変質者のくだりは⁉

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/08/23(火) 20:02:14 ID:Q2ODEzOTY

    たしかにw

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