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古い藁半紙がごわついたような紙に書かれていた梵字のお守り札

 2015.08.17     恐怖体験談     コメントを書く     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 451

もう十年以上前の話です。

当時、小学生だった私は鹿児島の山奥に住んでいました。

街灯も一切無く、畑と林しか無いような場所で、夜はほんとに真っ暗でした。

田舎ではよく見られる構造だと思うんですが、うちは庭にトイレがありました。

しかも、いわゆるぼっとん便所というやつです。

小さい頃は、親にトイレについてきてもらってたんですが、小学校高学年になってからはさすがに一人で行くように親に言われていました。

 

 

ある日、隣町で女の子が死んだという噂が流れてきました。

何でも、ぼっとん便所に落ちて窒息死したとか。

しかし、小さい子供ならまだしもその死んだ子は中学生くらいだったのです。

大人たちの話を盗み聞きしたところによると、便所に滑り落ちたような感じではないような、体が変に折れ曲がった不自然な格好だったそうです。

 

その噂からニ、三日後、祖母から小さな紙切れをもらいました。

古い藁半紙がごわついたような紙で、梵字のようなものが一面にびっしりと書き連ねてありました。

祖母は気難しく、普段もあまり多弁ではなかったのですが、上記の事件があってからしきりに
「最近、雰囲気が悪くなっとる」
とか、ぶつぶつ言ってました。

(実際は、こてこての鹿児島弁ですが)

 

祖母は、しきりに姉や私に気をつけるように、と言い聞かせていたのですが、それから何事も無く一ヶ月ほど経ちました。

ある夜、私は夜中にトイレに行こうと起き出しました。

廊下を歩いていると、トイレがある庭からひそひそと大人数が内緒話をしているような気配がしました。

普通なら不審に思うんでしょうが、この時私は
「外に誰かいるんだったら怖くないや」
と考え庭に出ました。

しかし、今まで話し声が聞こえていたのに庭には誰もいません。

「おかしいな」
と思いつつ、トイレに入りました。

 

用を足して立ち上がろうとすると、また庭から沢山の声が聞こえてきます。

「さっきは誰もいなかったのに」
とさすがに怖くなってきた私は、怖気づいてしまい外に出れずトイレの中にうずくまっていました。

夏場で、においの篭ったトイレの中にずっと居て、だんだん息苦しくなってきました。

私は、ここから猛ダッシュで部屋に戻ろうと重い、勇気を振り絞ってトイレの戸を開けました。

 

しかし、走り出そうとしていた私の体は地面にへたり込んでいました。

庭には、沢山の人が居ました。正確には人ではなく、青白い人影のようなものです。

とろとろとした煙のような、粘液のようなふわふわしたものたちが一斉に私を振り向いたのです。

正確にはその人影に目は無かったのですか、そいつらの視線は感じました。

人影たちは、ゆらゆらと私のほうに向かってきました。

そいつらは何事か叫びながら、どろどろの体を蛭の様に蠢かして近づいてきます。

夏だというのに空気は冷たく、雪山に居るように感じました。

夥しい数の人影が動くたびに、空気自体が振動してそいつらの咆哮が響くのです。

父も母も姉もどうして起きてこないんだ…と私は絶望して目を瞑りました。

腰が抜けてもう逃げられない状態で、このまま死ぬんだろうか…とあきらめかけた瞬間、瞼の向こうで青いものが光りました。

びっくりして目を開けると、私の体に文字が浮かび上がって、それが青く光っているのでした。

人影は「しゃまん」がどうだとか叫びながら溶けていたように思います。

記憶が曖昧なのは、私がいつの間にか気を失していたからです。

 

翌日の夕方、私は布団の上で目覚めました。

トイレで倒れているところを見つかって、それからずっと目を覚まさなかったそうです。

父母も姉も心配してましたが、祖母だけ
「ついたものをおとしている」
といって、落着いた様子だったそうです。

何でも祖母は昔神社で働いてたそうで、いわゆる見えちゃう体質だったそうです。

私や姉が生まれる前は、小さな予言っぽいことをいくつもしてたそうで。
(予言といっても大したものじゃなく、あの家には男の子がうまれる~とか、明日の天気とか)

しかし、祖母がそういう霊感体質だったというのは祖母が死んでからハッキリ知ったことなので、上記の私の体験の詳しい原因とかは祖母に聞きそびれちゃいました。

当時も、何か怖くて自分からそういうこと聞けなかったし…。

梵字とは?

梵字(ぼんじ)はインドで使用されるブラーフミー文字の漢訳名である。

ブラーフミーは「ブラフマン(梵)の創造した文字」を意味する。

また、単に「梵語(サンスクリット)を表記するための文字」とも解される。

日本では歴史的・伝統的に悉曇文字(しったんもじ)を指すことが多い。

 

日本には仏教伝来と共に漢訳された経典と共に伝来したが難解なために、文字自体を仏法の神聖な文字として崇めた。

天平期には遣唐使や道璿、鑑真らの唐僧が悉曇梵語に堪能で、徐々に広まっていく。

大安寺で唐僧仏哲と天竺僧菩提僊那が悉曇梵語の講義を行うと、日本人僧にも悉曇梵語の読み書きが浸透していく。

平安時代に入ると、最澄、空海らが悉曇梵語の経典を大量に唐から持ち帰る。

彼らにより、真言として梵字は一般の人々の間にも広まった。

以上の経緯から、日本においては、梵字は単なる文字ではなく、それ自体に力がある霊的な神聖文字である、と信じられることになった。

出典元:ja.wikipedia.org

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