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山道の社近くで遊び相手になってくれた着物姿の女の子と凄い守護霊

 2015.08.18     オカルト・超常現象     3件     Loadingお気に入りに追加
この記事の所要時間: 73

毎年夏、俺は両親に連れられて祖母の家に遊びに行っていた。

俺の祖母の家のある町は、今でこそ都心に通う人のベッドタウンとしてそれなりに発展しているが、二十年ほど前は、隣の家との間隔が数十メートルあるのがざらで、田んぼと畑と雑木林ばかりが広がるかなりの田舎だった。

同年代の子があまりいなくて、俺は祖母の家に行くと、いつも自然の中を一人で駆け回っていた。

それなりに楽しかったのだが、飽きることもままあった。

小学校に上がる前の夏のこと。

俺は相変わらず一人で遊んでいたが、やはり飽きてしまっていつもは行かなかった山の方へ行ってみることにした。

祖母や親に、山の方は危ないから言っちゃダメと言われていて、それまで行かなかったのだが、退屈にはかなわなかった。

 

家から歩いて歩いて山の中に入ると、ちょっとひんやりしていて薄暗く、怖い感じがした。

それでもさらに歩いていこうとすると、声をかけられた。

「一人で行っちゃだめだよ」

いつから居たのか、少し進んだ山道の脇に、僕と同じくらいの背丈で髪を適当に伸ばした女の子が立っていた。

その子は着物姿で、幼心に変わった子だなと思った。

「なんで駄目なの?」

「危ないからだよ。山の中は一人で行っちゃ駄目だよ。帰らなきゃ」

「嫌だよ。せっかくここまで来たんだもん。戻ってもつまらないし」

俺は、その子が止めるのを無視していこうとしたが、通りすぎようとしたときに手をつかまれてしまった。

その子の手は、妙に冷たかった。

「……なら、私が遊んであげるから。ね?山に行っちゃ駄目」

「えー……うん。わかった……」

元々、一人遊びに飽きて山に入ろうと思い立ったので、女の子が遊んでくれると言うなら無理に行く必要もなかった。

その日から、俺とその女の子は毎日遊んだ。

いつも、出会った山道のあたりで遊んでいたので、鬼ごっことか木登りとかがほとんどだった。

たまに、女の子がお手玉とかまりとかを持って来て、俺に教え込んで遊んだ。

 

「健ちゃん、最近何して遊んでんだ?」

「山の近くで女の子と遊んでる」

「女の子?どこの子だ?」

「わかんない。着物着てるよ。かわいいよ」

「どこの子だろうなあ……名前はなんつうんだ?」

「……教えてくれない」

実際、その子は一度も名前を教えてくれなかった。

祖母も親も、その子がどこの子かわからないようだった。

とりあえず、村のどっかの家の子だろうと言っていた。

その夏は女の子と何度も遊んだけど、お盆を過ぎて帰らなきゃならなくなった。

「僕、明日帰るんだ」

「そうなんだ……」

「あのさ、名前教えてよ。どこに住んでるの?また冬におばあちゃんちに来たら、遊びに行くから」

女の子は、困ったような何とも言えない顔をしてうつむいていたが、何度も頼むと口を開いてくれた。

「……名前は○○。でも約束して。絶対誰にも私の名前は言わないでね。……遊びたくなったら、ここに来て名前を呼んでくれればいいから」

「……わかった」

年末に祖母の家に来た時も、僕はやはり山に行った。

名前を呼ぶと、本当に女の子は来てくれた。

冬でも着物姿で寒そうだったが、本人は気にしていないようだった。

「どこに住んでるの?」「今度、僕のおばあちゃんちに遊びに来ない?」
などと聞いてみたが、相変わらず首を横に振るだけだった。

そんな風に、祖母のうちに行った時、俺はその女の子と何度も遊んで、それが楽しみで春も夏も冬も、祖母の家に長く居るようになった。

 

女の子と遊び始めて三年目、俺が小二の夏のことだった。

「多分、もう遊べなくなる……」

いつものように遊びに行くと、女の子が突然言い出した。

「何で?」

「ここに居なくなるから」

「えー、やだよ……」

引越しか何かで居なくなるのかなと思った。

自分が嫌がったところで、どうにかなるものでもないとさすがにわかっていたが、それでもごねずには居られなかった。

 

「どこに行っちゃうの?」

「わからないけど。でも、明日からは来ないでね……もうさよなら」

本当にいきなりの別れだったので、俺はもうわめきまくりで、女の子の前なのに泣き出してしまった。

女の子は、俺をなだめるために色々言っていた。

俺はとにかく、また遊びたい、さよならは嫌だと言い続けた。

そのうち、女の子もつうっと涙を流した。

「……ありがとう。私、嬉しいよ。でも、今日はもう帰ってね。もう暗いし、危ないからね」

「嫌だ。帰ったら、もう会えないんでしょ?」

「……そうだね……。あなたと一緒もいいのかもね」

「え?」

「大丈夫。多分、また会えるよ……」

俺は諭されて家路についた。

途中、何度も振り向いた。

着物の女の子は、ずっとこちらを見ているようだった。

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コメント

    • 名前: 名無しさん
    • 投稿日:2015/08/19(水) 23:03:31 ID:Y0MDUxMDM

    山の神様をゲットしたのか??!守護霊として?!

      • 名前: 匿名
      • 投稿日:2016/01/31(日) 23:40:39 ID:E1MjI5MjA

      ええ話や

    • 名前: 怖い名無しさん
    • 投稿日:2016/03/26(土) 00:40:09 ID:Y1NzI0OTY

    いい話だぁ
    題名で怖いのだと思った自分を殴りたい
    普通にいい話

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